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1番・坂本勇人(遊)、2番・柳田悠岐(中)…東京五輪“侍ジャパン”代表メンバー&先発オーダーを完全予想!
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byNaoya Sanuki
posted2021/06/01 11:04
去年の日本シリーズで火花を散らした巨人・坂本とソフトバンク・柳田。東京五輪では1、2番でコンビを組む?
有力投手の状態が芳しくないだけに……
プレミア12の実績からすればDeNAの今永昇太投手が万全なら当確なのだが、昨年10月に肩の手術を受けて、今季は出遅れている。今永がどこまで状態を戻しているかが投手選びの1つのポイントとなるはずだ。今永が万全ではないならもちろん中日・大野雄大投手も有力候補だが、こちらも今季は状態が芳しくない。
そこでもう一人の有力候補としてあげたいのが、広島の森下暢仁投手だ。
近年はフライボール革命によるアッパースイングが国際野球の主流で、これに対しては森下のようにカーブをきちっと操れる投手は有効である。真っ直ぐにカーブとカットボール、チェンジアップを操れる森下のピッチングは、そういう意味で国際大会向きと見る。
順当に勝ち進めば、この3人で先発は賄えるはずだが、もう1つ、考えておかないとならないのは、2日のノックアウトステージ初戦で敗れたケース。そうなると4日に改めて敗者復活戦を戦い、その上で5日に準決勝というスケジュールになり、ここでもう一人、投手が必要になってくるのである。
カギを握るオリックス・山本由伸
しかも4日以降の試合は、いずれも負ければ敗退が決まってしまう。となれば4日の試合が敗者復活戦となっても、当初の予定通りに菅野が先発。そこを勝ち上がったら5日が準決勝となるため、ここでオリックス・山本由伸投手を用意する(もちろん登板順は逆も考えられる)。
実は今回の侍ジャパンの投手陣でカギを握る投手を1人、あげるとすればこの山本だと思っている。山本をどう使うかが、実は金メダルへの一番のポイントで、1つはノックアウトステージの初戦で負けたケースに備えて5日の先発待機をさせること。そしてもし順当に2日の試合を勝ち進んだケースには、準決勝、決勝ではセットアッパーかクローザーでの起用という案だ。
基本的にはクローザー候補には楽天・松井裕樹投手か広島・栗林良吏投手が考えられるが、最後の最後を確実に勝ち切るためには、最強投手を準決勝以降では守護神として起用する考えがあるはずだ。
実はこの起用は以前の侍ジャパンの試合でもあった。