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1番・坂本勇人(遊)、2番・柳田悠岐(中)…東京五輪“侍ジャパン”代表メンバー&先発オーダーを完全予想!
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byNaoya Sanuki
posted2021/06/01 11:04
去年の日本シリーズで火花を散らした巨人・坂本とソフトバンク・柳田。東京五輪では1、2番でコンビを組む?
2009年に原辰徳監督が指揮した第2回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の韓国との決勝戦では、それまで先発だったダルビッシュ有投手をクローザーに起用。あのイチローの劇的なサヨナラ安打で世界一連覇を果たしている。
その前例を考えれば、山本のユーティリティー起用というのは十分にあっていいはずである。
他のリリーフ陣には第2先発ができる楽天・則本昂大投手と大野または今永の左投手のいずれか。左のワンポイント要員としては巨人の中川皓太投手が有力だが、より変則的な投手を求めれば同じ巨人の高梨雄平投手という選択もあるだろう。あとは右の変則投手としてはアンダースローの阪神・青柳晃洋投手は面白い存在になりそうだし、力で抑え込める西武・平良海馬投手の存在も見逃せない。
問題は抑えで実績からすればDeNAの山崎康晃投手なのだが、こちらも今季の状態をどう見るか。今シーズンの実績からすると松井と栗林の左右のコンビになる可能性が高そうだ。
捕手登録は2人、西武・森友哉はどうなるのか?
一方、野手は指名打者を含めて9人が先発し、控えに回る選手は4人に絞られる。
捕手登録は2人で、まずソフトバンク・甲斐拓也捕手が当確。2人目には成績だけを考えれば西武・森友哉捕手が入ってもおかしくないが、問題は本人の日の丸への思い入れだ。一昨年のプレミア12で代表招集を打診した際に、故障などの理由もなく参加を断った経緯があり、その辺りを考慮して五輪ではそもそも候補からも外れているという話を聞いた。
となると第2捕手には今季の状態から阪神・梅野隆太郎捕手が有力。あとはプレミア12での実績から広島の會澤翼捕手を買う声も関係者の間では多い。
実際、プレミア12で取材した際には「マスクを被っていて一番、配慮したのはアンパイアとの関係」と語っていたように、會澤の視野の広さやリード面でも内角をしっかり使える度胸の良さに国際大会向きと感じたのも事実だ。ただ、この會澤も今季はコンディション不良で、今現在も登録を抹消されている状態。そう考えると順当に梅野という選択が有力になるのかも知れない。