“ユース教授”のサッカージャーナルBACK NUMBER
レッズ青木拓矢&柴戸海の相乗効果。
リーグ戦1年ぶりの“完封”に貢献。
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph byJ.LEAGUE
posted2020/07/06 20:00
横浜FM・扇原からボールを奪い取ろうとする浦和・柴戸(左)と青木。2人の働きもあり、王者を無失点に抑えた。
青木の攻撃力、柴戸の献身性。
横浜FM戦、浦和のダブルボランチが見せたポテンシャルは、柴戸の献身的な守備力が青木の攻撃力を引き出したことだった。
前半は青木がアンカー気味に全体をカバーしながら、柴戸の得意技である鋭い出足のインターセプトを引き出し、柴戸のボールカットからチャンスを作るシーンもあった。そして、時間の経過と共に今度は柴戸がアンカー気味にポジションを取り、1トップとシャドーに入ってくるボールを刈り取る役割を果たすようになると、今度は青木のポジションが前がかりになった。
後半は柴戸が奪ったボールを、スペースに動き出した青木へと繋ぎ、そこからサイドや前線へのパスを供給してカウンターを繰り出すシーンも見られるようになった。
もちろん大槻監督が言うように、GK西川のビッグセーブに助けられた部分もある。だが、前述したように無失点という目に見える結果と、青木と柴戸の組み合わせの手応えを手にしたことは間違いない。
果たしてここから大槻監督はどのコンビをチョイスし、攻守の要としていくのか。この試合は選定における重要な指標となるかもしれない。