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大阪杯に池江泰寿厩舎の馬が4頭。
大将格はサトノダイヤモンドか。
posted2018/03/31 08:00
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Yuji Takahashi
今週の第62回大阪杯(4月1日、阪神芝内回り2000m、4歳以上GI)は、GIに昇格してから2回目の開催となる。ドバイワールドカップ諸競走と日程が重なったにもかかわらず、GI馬5頭を含む強豪16頭が顔を揃えた。
そのうち、一昨年の菊花賞と有馬記念を制したサトノダイヤモンド(牡5歳、父ディープインパクト)、昨年の皐月賞馬アルアイン(牡4歳、父ディープインパクト)、昨年のマイルチャンピオンシップ優勝馬ペルシアンナイト(牡4歳、父ハービンジャー)、そして重賞を4勝している古豪サトノノブレス(牡8歳、父ディープインパクト)の4頭はみな、栗東・池江泰寿厩舎の所属馬である。
グレード制が導入された1984年以降、ひとりの調教師が同一年の同一GIに管理馬を出走させた最多記録は5頭。その記録を持っているのも池江調教師だ。
2011年の宝塚記念と2013年の有馬記念に5頭ずつ管理馬を出走させている。前者の宝塚記念では8、9、10、13、15着。後者の有馬記念では、ラストランだったオルフェーヴルが圧勝し、他の4頭は8、12、14、15着だった。
今回の大阪杯は、池江勢がこれら2戦以上の好成績をおさめそうな雰囲気だ。
池江調教師の夢は凱旋門賞。
大将格と言うべき馬は、やはりサトノダイヤモンドだろう。
昨春は阪神大賞典でシュヴァルグラン以下をひとひねりにするも、天皇賞・春ではスーパーレコードを出したキタサンブラックの3着。秋のフランス遠征でも力を出し切れず、フォワ賞4着、凱旋門賞15着という不本意な結果に終わった。
そのまま尻すぼみになる馬も少なくないのだが、前走の金鯱賞ではメンバー最速の上がりで3着と、久々にこの馬らしい走りを見せた。
「少しずつ、一番いいころの出来に近づきつつあります」
そう話す池江師の夢は、管理馬で凱旋門賞を勝ち、表彰式でコースを走る馬車に、父の池江泰郎元調教師を乗せることだという。
彼は以前、こうも言っていた。
「ディープインパクトの仔で凱旋門賞を勝ちたい。いや、勝たなくてはいけない」
言わずもがなかもしれないが、ディープインパクトを管理したのは彼の父である。