ROAD TO THE DERBY 2018BACK NUMBER
歩むは父オルフェーヴルと同じ道。
エポカドーロは皐月賞の主役になるか?
posted2018/03/28 07:30
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph by
Keiji Ishikawa
5月27日に東京競馬場で行われる競馬の祭典「日本ダービー」。世代のナンバーワンを決める1戦へ向けて、続々と注目馬が登場している。果たして、栄光をつかむのはどの馬なのか。この連載では、毎回、期待の新鋭をピックアップ。その知られざる馬と人との物語をお届けします。今回は3月18日のスプリングS(GII、中山、芝1800m)で2着だったエポカドーロのストーリーです。
スプリングSで2着となり、皐月賞への出走権利を獲得したのがエポカドーロだ。
ゴール寸前、叩き合いの末、1番人気馬のステルヴィオに屈したが、内容的には負けてなお強しと思わせるものだった。
同馬がデビューしたのは昨年の10月。京都競馬場、芝1800mの新馬戦で、北村友一騎手を背に単勝は17.2倍。4番人気の支持でしかなかった。結果は3着。その後、ひと息入れることになった。
約3カ月半ぶりにターフに姿を現したのが今年の1月。体は初戦から14kg増えての498kg。それが太いわけではなく成長分であることは競馬で示してみせた。
福永祐一にいざなわれた同馬は京都芝1600mの未勝利戦を一人旅。2着に2馬身半の差をつけゆうゆうと逃げ切ってみせたのだ。
これにより素質を開花させた感のある若駒は、続く3戦目・3歳500万下条件のあすなろ賞(2月10日、小倉競馬場、芝2000m)で更に強い競馬を披露する。
藤原調教師「ひ弱な面が解消されて、やれる」
後にスプリングSでもコンビを組む戸崎圭太との初タッグで終始楽な手応えのままレースを運ぶと、結果、最後まで他馬に影すら踏ませぬ快走ぶり。2着に3馬身半の差をつけて楽々と逃げ切り、スプリングSに駒を進めたのだ。
「相手は強くなるけど、この馬自身、ひ弱な面がだいぶ解消されてきたのである程度やれるとは思っていました」
そう語るのは調教師の藤原英昭。今年、堂々とリーディングを独走する伯楽のジャッジに誤りはなかった。