白鵬伝

白鵬伝

白鵬伝

定価:本体1,800円+税

白鵬が語る、土俵の真実。
「私は幸せだろうか」の真意とは。

一人の男が、9年(いずれも年間最多勝)もの長きに渡って、国技の頂点に君臨し続けたという事実――。

日馬富士の暴行事件に端を発し、以降マスコミのターゲットとなってしまった横綱・白鵬。2017年九州場所であげた優勝40回の偉業を、誰が評してくれたか。本書を読めば、これまで白鵬が何を考え、何と向き合い、何を求めてきたのかがありありと分かる。それを知れば、必要以上に彼を責めるようなことは出来なくなるだろう。彼の言動や行動にある背景も理解できるはずだ。

8年をかけて100時間余りのインタビューを重ねてきた、元日経新聞社会部の記者、朝田武藏氏。その取材から、白鵬の人生を彩る3つの歴史的舞台を本書にまとめた。

 不滅と言われた優勝記録32回を、白鵬が超えるに至る『大鵬越え伝説』。

 相撲の神様、双葉山の69連勝に、白鵬が挑み、あと一歩という場面で、稀勢の里に敗北した『未完の伝説』。

 30歳を過ぎた白鵬が、受難の2年間を乗り越え、通算勝利記録を更新した『1048勝伝説』。

目次

大鵬越え「心技体。8割は心である」2014年夏場所-2015年春場所

  • 第1章 大局観その壱「自分に打ち勝つという事」
  • 第2章 2015年春、最強の証明。「今が一番強い」
  • 第3章 大局観その壱「こころを真ん中に置くという事」
  • 第4章 大局観その壱「最善を図り、最悪に備えるという事」
  • 第5章 大局観その壱「一番の敵は自分であるという事」

慟哭、稀勢の里戦「これが負けか」2010年初場所-2010年九州場所

  • 第1章 大局観その壱「最強の夢、未完の夢、終わらぬ夢」
  • 第2章 大局観その壱「柔らかさは力に勝り、柔らかさは速さに勝つ」
  • 第3章 11・15、敗北。「平成の連勝記録が止まった日」
  • 第4章 大局観その壱「忘れる努力、開き直る努力、運に勝つ努力」

「甦る野性」苦悩の果てに……

  • 第1章 大局観その壱「自分を追い込むという事」 2015年夏場所-2017年夏場所
  • 第2章 1048、復活。「灼熱の15日間」 2017年名古屋場所

朝田武藏あさだ・むさし

1963年福島県相馬市生まれ。早稲田大学法学部卒業後、日本経済新聞社入社。記者として大阪国税局、大阪府警、大阪地検、大阪高検でイトマン事件などを取材。証券取引等監視委員会で四大証券・金融事件、国税庁、東京地検、東京高検、最高検で政界汚職事件などの報道に携わった。2001年9月、ニューヨーク特派員として赴任した直後に発生した米同時テロを専任取材。日経新聞編集委員として、6年間に渡って、松井秀喜、矢沢永吉、横綱白鵬の大型連載コラムを執筆。故郷を襲った東日本大震災を機に'11年4月ジャーナリストとして独立。1993年米南部ニューオーリンズの黒人大学に留学し、人種問題を専攻。ミック・ジャガー、キース・リチャーズ、エリック・クラプトン、B・B・キングなど数多くの単独インタビューを行い、ブルースやロックを評論。著書に『ヒデキマツイ』『マツイの軸』(日本経済新聞出版社)など。

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