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池田純がサンウルブズの可能性を熱弁。
もしラグビーボールが猫だったら!?
text by
二瓶仁志(Number編集部)Hitoshi Nihei
photograph byIchisei Hiramatsu
posted2018/01/17 12:20
秩父宮競技場の「青山ラグビーパーク」構想を語る池田純氏。2020年の東京五輪の前に、2019年のラグビーW杯がある!
日本で6試合しかない、というのはちょうどいい。
松井「サンウルブズの原資は、どのようなかたちになっているのですか」
渡瀬「運営の原資は決まっているんです。チケット収入と、スポンサー。物販はまだ効果を上げられていません。競技場の大きさとか、試合数が限られている中で、チケット以外の収入をいかに伸ばすかが課題ですね」
池田「秩父宮の試合は6試合だけですが、それだけ価値があるのだと思います。NFLだってそうじゃないですか。あれだけチケットが高いのに満席になり、大多数のアメリカ国民が観るのは、試合が少ないゆえの価値があるからでしょう。
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そして浸透度が野球とサッカーの2競技とは違うので、ラグビーには限界もあります。6試合という試合数は、ちょうどいいマーケット規模だと感じています」
会の後半には、受講者が“サンウルブズ経営案”をプレゼンテーション。日本以上にラグビーに親しみのある外国人を招く案や、ライト層を巻き込む案が発表され、活況を呈した。その中から、1人の提案を紹介する。
受講者「ラグビーはファンの年齢層が高く、男らしさや力強さが強調されていて、女性が近づきづらい印象があります。最近はJRA、プロレス、広島カープなど、女性ファンが急激に増えたスポーツに注目が集まっています。ラグビーも、もっと女性にアプローチするにはどうしたらいいかを考えました」
もしもラグビーボールが猫だったら……。
具体的な案として挙げられたのは、ラガーシャツのボーダーをおしゃれにしたグッズの販売。シャツ、マフラー、バッグ、スマートフォンのケースなどにスマートなボーダーをデザインする。
受講者「もうひとつは、CM。現在のものは、眼力の強い戦う男が雄叫びを上げています。これはこれであってもいいと思うんです。でも、ちょっと強すぎる(笑)。そこで、もっとゆるいものを考えてみました。『もし、ラグビーボールが猫だったら……』」
池田「おもしろいです! 試合中には怒られるかもしれないけれど、試合前に流したいですね! ぜひ動画を作ってください」
池田氏、渡瀬氏、そして受講者が活発に意見を交わした今回。終了後に行われた懇親会でも話は弾み、夜遅くまでスポーツビジネスに関するざっくばらんな議論が続いた。