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新星・高校生ペアが牽引した
女子トランポリンの大躍進。
posted2017/11/19 08:00
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph by
Kyodo News
日本の女子トランポリン界に期待の新星が現れた。
11月9日から12日までブルガリアで開催されたトランポリン世界選手権のシンクロナイズド女子で、石川・金沢学院高3年の初出場コンビ、森ひかる&高木裕美組(金沢学院大クラブ)が48.600点をマークして銀メダルを獲得した。
日本女子にとって全種目を通じて初の表彰台だった。
抜群の安定感が光った。トランポリンは1回の演技で連続して10本の跳躍を行ない、出来映えを示すE得点(演技得点)と技の難しさを示すD得点(難度得点)、そして今年から加わったH得点(着地時の水平移動の減点)の合計点で競われる。
シンクロではさらに、動きの調和を見るS得点(同時性得点)も加わる。
2人は冒頭に入れた高難度の前方抱え込み3回宙返りで息の合った跳躍をすると、その後も一糸乱れぬ演技を最後まで続けた。D得点は全8ペアの中で上から5番目だったが、S得点とH得点は最高点だった。
世界的な活躍を見せる、若きふたり。
シンクロは非五輪種目だが、森は2013年全日本選手権で史上最年少優勝を果たしたホープで、'15年の世界年齢別選手権では高木と組んだシンクロで金メダル、個人でも優勝を果たしている。
高木も今年6月の世界選手権代表選考会で、ロンドン五輪代表の岸彩乃(金沢学院大クラブ)に続いて2位になって世界切符を勝ち取った伸び盛りの選手だ。