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結婚、出産を経て大活躍。
~バレー荒木絵里香の健在ぶり~ 

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小川勝

小川勝Masaru Ogawa

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photograph byAFLO

posted2015/04/27 10:30

結婚、出産を経て大活躍。~バレー荒木絵里香の健在ぶり~<Number Web> photograph by AFLO

今年の1月11日、プレミアリーグ出場試合数が230となってVリーグ栄誉賞の受賞資格を得た荒木絵里香。

 Vリーグの2014年-'15年シーズンが終了した。プレーオフの形式が変わって、NECが10年ぶり5度目の優勝を決めたのは4月4日だったが、ここではレギュラーラウンドの個人成績から、注目すべき成績を残した選手について書いてみたい。

 スパイク、ブロック、そしてサーブ。バレーボールで直接得点につながるこの3部門において今季、総合的に最も優れた成績を残したのは結婚、出産を経て2シーズンぶりに現役に復帰した、上尾メディックスの荒木絵里香である。

 ロンドン五輪で銅メダル、'12-'13年シーズン終了後、東レアローズを退団して、'14年1月に出産すると、そのわずか5カ月後、上尾に入団して現役に復帰した。

 バレーボールの世界で、出産後、現役に戻った選手は過去にもいたが、例えば大友愛の場合は、出産から復帰まで約2年にわたる事実上の引退期間があった。荒木の場合はそうではなく「最初から出産したら復帰するつもりだった」と語っている。

スパイク決定率とサーブ効果率で特筆すべき数字。

 昨年8月で30歳。出産から5カ月での復帰だから、体力的には一度下がったところからのトレーニング再開にならざるを得なかった。子供の世話で睡眠が十分に取れないこともある。それでも復帰から5カ月後の'14年11月にはVリーグが開幕。今季初めてV・プレミアリーグに昇格した上尾に入って、チームメートと知り合うところから始める必要があったことも考えると、万全の準備期間を経て試合に出始めたとは言えないだろう。そういった点を考慮すると、今季の荒木の成績は、いっそう価値を持つことになる。

 まず、スパイク決定率は45.3%でVリーグ全体の3位。日本人選手としては岩坂名奈(久光製薬)に次いで2位だ。ミドルブロッカー(MB)として最も重要なブロックの決定本数は、1セット平均0.80本で1位。これは別表を見ても分かる通り、2位以下の選手をだいぶ引き離している。

 そして注目すべきはサーブだ。サーブ効果率は13.6%で2位だが、1位は上尾のチームメートで、昨年の世界選手権で金メダルを獲得した米国のエース、ケリー・マーフィーの15.2%である。つまり荒木は、日本人選手としてはVリーグでトップの成績を挙げているのである。

【次ページ】 ミスをせず、サーブを決めるという困難な任務。

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