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ジャガー・ランドローバーがラグビーワールドカップをサポートする意義とは!?
text by
奥山泰広&高成浩Yasuhiro Okuyama & Seikoh Coe(POW-DER)
photograph bySeikoh Coe & JAGUAR LAND ROVER JAPAN Limited
posted2014/06/05 10:00
オンロードでのスポーティな走行性能が魅力。
高 まずエンジン! 最高出力177kw(240ps)、最大トルク340Nm(34.7kgm)を発生する直列4気筒DOHC直噴ターボに注目だな。
奥山 むむむ、凄そう!
高 そのとおり。全長4355×全幅1605×全高1635mm(クーペ)、車重1790kgのコンパクトなボディには十分過ぎる! 大幅に改善されたサスペンションと新開発の9速ATのおかげで、NEWイヴォークの走りは軽快そのものなんだ。
奥山 ほほう。で、試乗は都心を出発して富士五湖周辺まで走ったんでしたっけ?
高 うん。街中はしっとりとした乗り心地で、高速はとても安定していたよ。湖の周りのワインディングでは、水を得た魚のようにキビキビと走れて、非常に楽しかったな。まさにファン・トゥ・ドライブだね!
奥山 舗装路だけじゃなくて、悪路も走ったんでしょ!?
オフロードでこそイヴォークのパフォーマンスが威力を発揮。
高 そうそう、試乗コースにはわざわざ悪路が設定してあってサ、そういうトコロを走り慣れていない俺は内心ビクビクだったんだよ。河口湖からちょっと外れた林道を登って行くと、道は細くなるわ凸凹になるわ急勾配になるわ……。おまけに数日前の雨で泥濘んでいるもんだからサ、俺ったら運転を代わってもらおうかと思ったもんね。
奥山 高さんって、見かけによらずビビり症ですからね。
高 ビビり症の俺が恐る恐るイヴォークを走らせて行くと、なんてこたぁない、かなりの悪路セクションを何事もなくクリアできちゃったんだよ。イヴォークはオンロード、オフロードを問わず常に運転状況をモニタリングし、必要に応じて瞬時に2WD→4WDへシフトしてくれるんだ。しかも、前後のタイヤだけでなく左右へもトルクを分配してくれるから、どんなに過酷な路面状況でも常に最大のトラクションを得られるってワケ。
奥山 ほほ~。でも、イヴォークの走行性能がどんなに凄くても、急勾配を登ったり降りたりするのは、心理的にヤバいでしょ!?
高 確かに! 林道のいちばん奥に「崖かよ?」って思うくらいの急坂があってサ、そこを順番に登らされたときは心臓がバクバクだったよ。でも、〈ヒル・ディセント・コントロール〉機能っていうのがあってサ、急勾配のときはそのモードにするとクルマが適切なトラクションを発揮してくれるから、安心して登れちゃったんだよ。頂上ではUターンが出来なかったんで、バックのまま降りてきたんだけど、その機能のおかげでブレーキを踏まずにゆっくりと下まで戻って来れたんだよ。
奥山 なかなかスリルありますね。
高 そうだね。今回イヴォークで悪路走行を経験してみて実感したのは、刹那的なスピードを追求するばかりがスポーツドライビングじゃないってこと。凸凹で低μな(滑りやすい)道をじわじわと走っている最中の緊張感と言ったら、サーキットの高速ベントに突入する瞬間に匹敵するぜ。また、無事にクリアしたときは、自身のタイムレコードを短縮したくらいの達成感だったんだ。これって、立派なスポーツだよね!