元ラグビー日本代表、大畑氏と子供達との交流の意味は？

奥山  ところで、なんでまた今頃ラグビーなんですか？

高  さっきも言ったように、2015年のラグビーワールドカップのワールドワイド・スポンサーがジャガー・ランドローバーだから。で、優勝トロフィーの「ウェブ・エリス・カップ」が今後13カ月かけて世界15カ国を巡るんだけど、それをサポートするのがイヴォークやレンジローバー・スポーツ、ランドローバーってワケ。

奥山  なるほど、ラグビーワールドカップの宣伝をするキャラバンってワケですね。

高  まぁね。それにラグビーそのものを普及させる意味もあるんだ。世界15カ国の中には日本やオーストラリアみたいにラグビーが浸透しているトコロだけじゃなく、ケニアやドイツといったラグビーがそんなに人気じゃないトコロも入っているんだよ。

奥山  う～む、ここ最近、日本ではラグビー人気は低迷していますが……。

高  今回の試乗イベントでは西湖近くの運動場に周辺の小学校の子供達を集めて、元ラグビー日本代表の大畑大介氏によるラグビー教室を企画したんだ。でも、集まった子供達のほとんどはラグビーをやったことがなく、大畑さんのことなんて全然知らなかったんだよ。

奥山  そ、それはキツいっスね。

高  子供達に「プロ野球で言ったらイチローかゴジラ松井、サッカーなら中田英、芸能人だったらキムタクくらいに、ラグビーでは超スゴい人なんだよ」と説明したら、一気にテンションがあがったけどね。

奥山  さすが高さん、子供の扱いが上手いですね。

高  もっと上手いのは哀しいOLの扱いなんだけどね（苦笑）……ま、それはさておき、大畑さんのラグビー教室は鬼ごっこ風のダッシュやボール渡しゲームなど、ほとんど遊びみたいなメニューに終始。でも、子供達はとっても楽しそうだったんだ。

奥山  へえ～、子供達にはいい思い出になったでしょうね。

「継承とは進むこと」……スポーツやクルマに必要なこと。

高  1980～'90年にかけて、日本のラグビー人気は凄かったよね。たかが大学の対抗戦で、あの国立競技場が観客で埋まったんだから。でも、あっと言う間に廃れていって、Jリーグ発足でダメを押されちゃったよな。

奥山  日本人はブームに弱いですからね。

高  そう！　そこに問題があるし、逆に光明もある。サッカーなんてサ、日本サッカーリーグの頃なんて、スタンドは閑古鳥が鳴いてたんだぜ。ところがJリーグによってサッカーにスポットライトが当たるようになり、今じゃあ子供達が好きなスポーツNo.1じゃないか。

奥山  そうですね。そのおかげでサッカー人口の裾野が広がり、おのずと日本のサッカーのレベルがどんどん上がって行ったんですから。

高  そういうコトだよ。ブームは大歓迎。だけどそれを一過性で終わらせてはいけないんだよ。だから、今回のようなイベントはとても大事なんだよ。大畑さんに教わった子供達が数年後、花園や秩父宮でプレーしているかも知れないじゃないか。

奥山  それどころか、ラグビー日本代表になって、優勝インタビューで「西湖で大畑さんにサインを貰ったのが、ラグビーとの出会いです」なんて語ったりして!?

高  こういう地道な活動が、スポーツには絶対必要なんだ。子供達が育っていくのと並行して、普及＆活性化のための活動を続けていかなきゃいけないんだよ。大畑さんも「継承とは進んで行くこと」と言ってるように、ただ単に伝統を受け継ぐのではなく、変化を受け入れて進化していくことが大切なんだよ。そういうスタンスって、まさにランドローバーのアイデンティティとシンクロすると思うんだ。すなわちイヴォークに導入されている最先端のメカニズムや、既存のデザインを払拭する斬新なスタイリングのこと！

奥山  なんか、今日の高さんは珍しくアカデミックですね。熱でもあるんですか？

高  ん～!?　ランドローバーのPRのオンナのコが可愛かったんで、そのコにお熱かな。

奥山  ぎゃふん（死語）。