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CL決勝トーナメント見所総まとめ。
大規模監督交代が生んだ因縁を読む。 

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田邊雅之

田邊雅之Masayuki Tanabe

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posted2013/12/17 12:20

CL決勝トーナメント見所総まとめ。大規模監督交代が生んだ因縁を読む。<Number Web> photograph by AFLO

スイスはニヨンにあるUEFA本部にて行なわれた抽選会の、組み合わせ結果発表の画面。ベスト16ともなると、ほぼどの対戦にも優勝候補が絡んでくる。

グアルディオラを巡るバルサとシティの綾。

 対戦相手のバルセロナも、今夏に監督の交代を経験したチームだ(マルティーノが就任)。今シーズンも優勝候補の一角であることは間違いないにせよ、9月に行なわれたリーガの試合では、317試合ぶりにボールポゼッションで相手を下回るという事件も起きている。シティとは違う意味で、これまたマネジメントの変化がピッチ上にどのような影響を及ぼすかが焦点となる。おまけにシティとバルサには人間関係の綾もある。現在、シティでスポーツディレクターを務めるのは、かつてバルサで要職にあったベギリスタインだからだ。

 グアルディオラ去りし後、一種の過渡期に差し掛かかっているバルサと、グアルディオラを支えたキーマンを引き抜き、新たなチーム作りに邁進しているシティ。しかも共に攻撃的なサッカーを志向するチームという組み合わせには、かなり期待が持てる。

プレミア首位のアーセナルは王者バイエルンと。

 二つ目の注目カードは、抽選会の最後に対戦が決まったアーセナル対バイエルンだ。今シーズンのアーセナルは、エジルの獲得をきっかけに完全復活。最近やや息切れし始めた感もあるとは言え、国内リーグでは久方ぶりにトップに立ち続けている。シティ以上に、今シーズンのプレミア再活性化を象徴している存在だと言っていい。

 他方、今シーズンのバイエルンの目玉は、グアルディオラの監督就任である。昨シーズンの優勝チームに、バルサで7冠を達成した名将が加わったのだから、机上の計算で言えば優勝候補の筆頭になる。バイエルンの場合は、CLと国内リーグ双方において圧倒的な強さを維持している点も特筆できる。

 アーセナルのファンは、決勝トーナメントの1回戦でバイエルンと当たることに頭を抱えているかもしれないが、一般のファンからすれば実に心躍る組み合わせだ。アーセナルは昨シーズンも、決勝トーナメントの1回戦でバイエルンと当たっている。結果的に見るならば、昨年のトーナメントでバイエルンを最も苦しめたチームにもなった。欧州サッカー界において「ドイツの時代の到来」が叫ばれる中、イングランド勢がどこまで時代の流れに抗えるのかを推し量る上でも、重要なカードだ。

【次ページ】 モウリーニョは、今年もガラタサライと対峙する。

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