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「勝利貢献もスタスタとトンネルへ」鎌田大地は恩師更迭+自身の退団濃厚説があっても“飄々コメント”「ダイチは頭脳的」監督もパレスOBも賛辞
posted2026/03/03 11:02
負傷からの復帰後、鎌田大地はクリスタルパレスでコンスタントに活躍している
text by

山中忍Shinobu Yamanaka
photograph by
DeFodi Images/Getty Images
鎌田大地という選手は、本当に飄々としている。
クリスタルパレス移籍2年目の今季も、それは変わらない。2月26日のUEFAカンファレンスリーグ(ECL)プレーオフ第2レグ、クラブ史上初参戦の欧州で16強入りが決まった、ホームでのズリニスキ・モスタル戦(2-0)でも、そうだった。
恩師グラスナー“更迭希望”のファンもいるが
パレスが、合計スコアを3-1として勝利を確定したのは、後半アディショナルタイム3分。1月末にアストンビラからレンタル移籍したエバン・ゲサンがネットを揺らすと、次々にチームメイトたちが駆け寄って来る。その祝福の輪には、遅れて加わり、新FWの頭を背後から軽く“ポン”と叩く鎌田の姿があった。試合終了の笛が鳴ると、セルハースト・パークには、「カンファレンスリーグ・ベスト16進出!」とのアナウンスが響く。フル出場で貢献した鎌田はというと、その中をスタスタとトンネルへと向かっていた。
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ホームでの第2レグは、勝たなければならない一戦だった。ボスニアでの第1レグ、パレスは勝ち損ねていた(1-1)。再び不覚を取れば、「今季限り」を公表済みのオリバー・グラスナー監督が、前倒しで解任されると見る向きも多かった。昨季のFAカップ優勝で、最も偉大なパレス指揮官と称えられたグラスナーだったが、今では「心、ここにあらず」だとして更迭を望むファンもいる。
パレスは、5バックで引いて守る敵を攻め倦んだ。前半36分のFKから、CBマクサンス・ラクロワが先制のヘディングを決めると、苛立ち始めていたホーム観衆は一気に沸いた。だが、長続きはせず。後半5分辺りからは、初戦と同様に追いつかれる不安がスタンドで頭をもたげ始めた。そのムードを一掃したチーム2点目が生まれても、最終的に16強入りが決まっても、鎌田は、一喜一憂の激しい試合会場とは切り離された世界にいるかのようだった。
今はW杯のことはそんなに
無論、気持ちが入っていなかったわけではない。

