青学大新主将は「史上3人目“エースで主将”」黒田朝日！ 雪辱狙う駒澤大、「はばちかす」国学院大…箱根駅伝を目指す各大学新主将を紹介！＜一覧リストつき＞ 

　その点で言えば山川の場合チームから抜けるタイミングはなく、トラックシーズンから円滑なチーム作りができる。性格的に優しいので厳しさを見せられるかが心配だが、山川自身は「自分が先頭に立ち、チームを引っ張る」と意欲的だ。

　駒澤大は昨季、鈴木を始め強力な4年生が抜けた後に、ガタ落ちした戦力で戦えるのか危惧されていた。それでも最終的に出雲、全日本、箱根をすべて2位で収めて、選手の成長と地力の強さを見せた。

　今季は昨季と異なり、4年生に山川を始め、佐藤、伊藤蒼唯、帰山侑大と強力なメンバーが揃っている。藤田監督も「今年は4年生が揃い、全体的に選手層が厚くなり、優勝を取りにいく」と語る。これから夏が終わるまでに、中間層の選手の引き上げとともに「山」の候補を育成することができれば、箱根総合優勝奪還も見えてくるはずだ。

国学院大新主将は地元方言で箱根総合優勝を宣言

国学院大・上原は箱根9区6位　©Kiichi Matsumoto

ADVERTISEMENT

　昨季の駅伝界を盛り上げた国学院大は今季、上原琉翔（4年）が主将になった。

　上原は昨季の駅伝では、出雲5区区間賞でトップに立ち、全日本8区アンカーで青学大を抜き去るなど、2大会優勝の立役者になった。箱根は総合3位に終わり3冠を達成できなかったが、上原自身は9区6位と安定した結果を残した。また2月の日本学生ハーフでは3位に入るなど、個人としてもトップレベルのランナーに成長した。

　前主将の平林清澄は競技では背中を見せ、チームでは練習で選手をフォローし、時には厳しい表情を見せるなど、強烈なキャプテンシーを発揮してチームを牽引した。上原は同期や後輩からの人望が厚く、競技への真摯な姿勢も高く評価されている。

　2冠の祝賀会で上原は「平林さんを中心に4年生が、胸を張って箱根駅伝総合優勝を目指せるチームを作ってくれました。その想いを継承し、来年度は同じ目標である『箱根駅伝総合優勝』を掲げることにしました」と語り、箱根獲りを宣言。副将の青木瑠郁（4年）とともに強い3、4年生を率いてチーム作りをしていくことになる。

【次ページ】　早大は学生たちの推挙でエースが就任