箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
青学大新主将は「史上3人目“エースで主将”」黒田朝日! 雪辱狙う駒澤大、「はばちかす」国学院大…箱根駅伝を目指す各大学新主将を紹介!<一覧リストつき>
text by

佐藤俊Shun Sato
photograph byYuki Suenaga(L)/Kiichi Matsumoto(C/R)
posted2025/05/03 17:01
各大学の新主将が出揃った。彼らのキャプテンシーはいかに? 左から青学大・黒田朝日、駒澤大・山川拓馬、国学院大・上原琉翔
森田以来7年ぶりの「エースで主将」になるが、まずトラックシーズンは個人種目中心で経験と足を磨き、夏合宿からチームに本格的に関わることになるだろう。その間は、副キャプテンの神田大地(4年)がチームを見ていくことになるが、今シーズンの4年生には塩出翔太、宇田川瞬矢、荒巻朋熙ら走力がある選手が多い。黒田主将不在時は、彼らが走りでフォローできる。チーム作りに支障をきたすことはないだろう。
黒田のリーダーシップや存在感がチームにどんな影響を与え、チームを盛り上げていくのか。まだ成長過程の選手が多い中、“黒田の壁”は非常に高いが、それでも「黒田に追いつき、追い越せ」というマインドを生むことができるか。それが実現できれば、箱根3連覇達成はもちろん、OBの太田蒼生のようにとんでもない走りを見せる選手が出てくるかもしれない。
駒澤大は今年は「エース兼主将」を回避
箱根駅伝総合2位の駒澤大は、山川拓馬(4年)が主将に就任した。駒澤大は、ここ数年つづけて、田澤廉、山野力、鈴木芽吹、篠原倖太朗とエースが主将になっていた。今季は佐藤圭汰(4年)という見方もあったが、個人種目に注力するために役職は回避された。
ADVERTISEMENT
藤田敦史監督は、今季の主将についてこう語る。
「圭汰は国際試合もあり、チームを離れることが多い。主将になると彼自身の負担が大きく、チームも気を遣うので、最初から圭汰の選択肢はなかったです。
山川は、自分からやりたいと意欲的でした。彼は責任感がありますし、レースの時は玄関まで出場選手を見送りに来るなど面倒見のいいところがあります。これからレースでも活躍し、チームを引っ張って行ってほしいと思います」
山川の主将就任は、昨シーズンの苦い経験があったからでもある。昨年度の主将を務めた篠原は、トラックシーズンには個人の活動が主になり、チームにほとんど関与できなかった。その間チームが低迷し、まとまりを欠いた。危機感を覚えた篠原が夏合宿に参加することで選手たちに刺激を与え、ベクトルを一つの方向に向けることができたが、そうなるまでに苦労した。

