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NHK実況が興奮「遠目から…決まったーー!!」美しい30m弾の谷川萌々子&古賀塔子19歳「監督は気遣いを」長谷川唯も前向き“ニルスなでしこ”の魅力
posted2025/03/01 06:01

シービリーブスカップ期間中に笑顔を見せる古賀塔子と谷川萌々子。ニルス新監督を迎えた新生なでしこは、どんな歩みを見せるのか
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
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Brad Smith/ISI Photos/USSF,Getty Images
米国戦で決勝弾の古賀が語った「チャレンジ」
なでしこジャパンはニルス・ニールセン新監督体制下で初の公式戦となったシービリーズカップで3戦3勝、10得点2失点の内容で同大会初優勝を果たした。特に最終戦アメリカ戦は世界ランク1位を相手に、主導権を握る時間帯も長かった上での2-1での勝利だった。
ニルス監督はチーム全体に、チャレンジした上でのミスはOK、逆に失敗を恐れての消極的な姿勢については正していく方針を示しているようだ。実際アメリカ戦で殊勲の決勝ゴールを決めた19歳のDF古賀塔子(フェイエノールト)は、このように語る。
「チャレンジしないと次の成長にも繋がらないですし、失敗しないことが一番ダメだっていう風にミーティングでも言っていました。本当に自分自身もそうですけど、チームとしてチャレンジできている部分かなと思います」
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この哲学はニルス体制のキーワードとなりそうだ。アメリカ戦で今大会初先発となったDF宝田沙織(レスター)も異口同音に「ミスを恐れずたくさんチャレンジしよう」と話しており、チーム内で共有されていたことが見て取れる。
30mスーパーゴールの谷川も「のびのびと」
チャレンジという面で今大会を象徴するシーンの1つとなったのは、第2戦のコロンビア戦でMF谷川萌々子(バイエルン)が決めたスーパーゴールだろう。キックオフ直後、左サイドでボールを持った谷川はゴールから角度45度、30メートル以上あろうかという長距離から逆足の左を振り切ると、ボールは美しいライナー弾道を描いて、ゴールネット右隅奥に突き刺さるスーパーゴールとなった。
「遠目からシュートを打っていって……決まったーー!!」
「左足での素晴らしいコントロールと威力!」
生中継したNHKの実況アナウンサーも、谷川の一撃には思わず興奮気味の口調だった。
こちらも19歳の谷川は左右両足で蹴ることができる、規格外のキックセンスを武器にしている。パリ五輪後に応じてくれたNumberWebのインタビューでは、育成年代の頃(といってもまだ5、6年前だが)の思い出について、こんな風に語っていた。