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小学生の板倉滉は「泣き虫」、罰走を命じられた中学2年・堂安律の“意外な返答”、冨安健洋16歳を見た井原正巳の第一印象とは 

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posted2022/12/20 17:07

小学生の板倉滉は「泣き虫」、罰走を命じられた中学2年・堂安律の“意外な返答”、冨安健洋16歳を見た井原正巳の第一印象とは<Number Web> photograph by Takuya Kaneko/JMPA

カタールW杯スペイン戦後の(左から)板倉滉、堂安律、冨安健洋

<名言3>
 お前は天才とちゃうで。
(鴨川幸司/NumberWeb 2021年8月3日配信)
 https://number.bunshun.jp/articles/-/849193

 ◇解説◇
 堂安律はドイツ、スペイン撃破の文字通り「火付け役」となった。ノイアーやウナイ・シモンといったヨーロッパのトップオブトップで戦う守護神が守るゴールマウスをぶち破る左足シュートに、言い知れぬ快感を覚えた人も多いだろう。そのシュートを「俺のコース」と言い切れるマインドセットも含めてだ。

「ジュニアユースを選ぶ時、ガンバとグランパスで迷ったんですけど、ガンバでプレーする夢を見たのでガンバに決めました」

 ユース時代の堂安の回想だ。小学生から中学生に上がる頃、堂安の才能を見抜いていたクラブは多い。JFAアカデミー福島、そしてセレッソ大阪からも声がかかっていたというほどだ。そこで加入したガンバでも大きな期待を受けていた……部分はあった一方で、当時、ガンバのジュニアユースで指導に当たっていた鴨川さん(現ティアモ枚方ジュニアユース監督)は、このように感じていたという。

「律はその年代では抜けていたよ。ただ、俺は家長(昭博)とか宇佐美(貴史)とか見て来たから、それほどでもないなって思ってた」

 鴨川さんが挙げた2人に加えて宮本恒靖、稲本潤一……これまでガンバは数々の逸材を日本サッカーに送り出してきた。さらにジュニアユース経由で高校サッカーへと移った本田圭佑らも見てきた育成のスペシャリストだからこそ、堂安に対してもあえてハードな物言いをした。

「お前はアキ(家長の愛称)の足元にも及ばへんって」

堂安が罰走を命じられて口にした“対案”とは

 それでも、当時から堂安は強いパーソナリティを持っていたそうだ。中学3年生に進級する直前のタイミングのスペイン遠征、“練習の準備を怠った”ことを理由に罰走を命じられた際、堂安はこのように言ったという。

「僕らが悪いんで走ります。ただこの大会はいいコンディションでやりたいんで、日本に帰ってから走ります」

 この言葉ののち、堂安は同大会でゴールを奪ってチームを勝利に導いた(さらに罰走も逃れたという)。その強気な姿勢で中学校時代から“逸話”を作っていたのだ。

#3に続く
三笘薫18歳“フロンターレ昇格ではなく大学進学”、南野拓実18歳「J1で2ケタ得点」できず悔やんだ日…日本代表の「多感な青春時代」

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