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侍U-15で見た“金の卵”の注目進路。
今後の甲子園で活躍期待の球児は?

posted2020/04/22 19:00

 
侍U-15で見た“金の卵”の注目進路。今後の甲子園で活躍期待の球児は?<Number Web> photograph by Yu Takagi

侍U-15で活躍した仲宗根大斗は、沖縄尚学で甲子園を目指す。キレと伸びのあるボールが魅力の右腕だ。

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高木遊

高木遊Yu Takagi

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 新型コロナウイルスの感染拡大により高校野球界も各種大会の中止が相次いでいる。他の業界と同様、先行きが見えない苦しい時期ではあるが、今回は今後の高校野球界を盛り上げてくれそうな“新高校1年生たち”を紹介していきたい。

 昨年、軟式・硬式でそれぞれ招集された侍ジャパンU-15代表の全練習と全試合を取材させてもらった。その中から厳選して、将来の甲子園を沸かせる存在になり得る注目株を見ていこう。

軟式と硬式、それぞれのメリット。

 昨年の同代表は軟式・硬式ともに、アジアの国・地域との国際大会で優勝を果たし、将来有望な選手たちも多く観られた。

 軟式はBFA U15アジア選手権(2019年8月/中国・深セン)に出場。隔年で開催される同選手権では、アジア地域における野球の普及と発展のため、硬式球に近い性質でありながらも安全性が高く、表面が革でなくゴム素材で雨の多い国でも長持ちするKENKO WORLD BALL(通称Kボール)を使用。そのため、一般財団法人日本中学生野球連盟が主管して編成された「中学軟式球児による日本代表」が派遣されている。

 軟式から大成した投手は多い。昨年の高校球界を沸かせた佐々木朗希(大船渡→ロッテ)や奥川恭伸(星稜→ヤクルト)、プロでも昨年の開幕投手では阪神のメッセンジャーを除き、千賀滉大(ソフトバンク)、菅野智之(巨人)、今永昇太(DeNA)ら日本人投手が皆、軟式出身だった。肩や肘の負担も少なく、伸びしろが大きいともされている。

 一方、硬式は大きな規模の大会が多く、より球速も出やすく打球も飛ぶため、高いレベルで相対しているだけに、投打ともに実力者が揃う。高校野球にすぐに順応できるという点も大きなメリットだろう。

 硬式で世界的にもっとも大きな大会となるU-15W杯は隔年の開催であるため、昨年のようにW杯がない年は、公益財団法人日本野球連盟、読売新聞社、読売巨人軍が主催となり、愛媛県で松山市代表や招待された海外チームによるU-15アジアチャレンジマッチが行われている。

【次ページ】 特に目立った軟式の好投手。

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