令和の野球探訪BACK NUMBER
侍U-15で見た“金の卵”の注目進路。
今後の甲子園で活躍期待の球児は?
text by
高木遊Yu Takagi
photograph byYu Takagi
posted2020/04/22 19:00
侍U-15で活躍した仲宗根大斗は、沖縄尚学で甲子園を目指す。キレと伸びのあるボールが魅力の右腕だ。
今宮健太を目指す有望ショート。
同じくU-12代表に続いてU-15代表に選ばれたのは身長182センチの大型内野手・田栗慶太郎だ。中学では軟式でプレーし、アジア選手権でも上位打線を担った。11月に長崎県選抜として出場した全国中学生都道府県対抗野球大会in伊豆でもランニング本塁打とフェンス超えの本塁打を放つ別格の大活躍を遂げた。注目された進路は県立大崎を選択。監督として甲子園出場の経験がある清水央彦監督のもとで同校を甲子園初出場に導けるか、大いに注目したい。
アジア選手権で1番を担った浅野翔吾、アジアチャレンジマッチで本塁打を放った海老根優大、主将を務めた岡西佑弥も力強い打撃が魅力。浅野は地元の高松商、海老根は千葉から大阪桐蔭、岡西は奈良から隣県の智弁和歌山と、それぞれ打力の高さに定評のある高校に進む。
最後にアジア選手権で抜群の守備センスを見せた遊撃手・山下恭吾を強く推したい。ゴロやバウンドの入り方から捕球・送球までの一連の動作がとてもスムーズで、教えられてできるものではない高い能力を感じる。
2月の取材時には「甲子園に出て活躍してプロに入ることが目標です。憧れているのはソフトバンクの今宮健太さんです」と意気揚々と語り、地元の名門校である福岡大大濠での活躍を誓った。
「元侍ジャパン」を自信に変えて。
もちろん彼ら以外にも楽しみな選手ばかりで、全員の名前を列記できないのが心苦しいほどだ。これからは「元侍ジャパンの~」という肩書が重荷になることもあるだろう。
だが、選ばれしひと握りの者のみの貴重な経験を自信や誇りにし、1人でも多くの選手が甲子園で躍動することや侍ジャパンのユニフォームに再び袖を通すこと、プロ野球選手になること。またそれ以上に、周囲に対しても好影響を与える存在になっていって欲しいと切に願う。
彼らとの再会のする日を楽しみにしている。
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