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鮮烈FKを突き刺すCB福森晃斗は、
札幌のミハイロビッチか、俊輔か。

posted2019/04/27 11:00

 
鮮烈FKを突き刺すCB福森晃斗は、札幌のミハイロビッチか、俊輔か。<Number Web> photograph by J.LEAGUE

フロンターレを経てコンサドーレの一員となった福森晃斗。キャリアの充実期を札幌で迎えている。

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井川洋一

井川洋一Yoichi Igawa

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J.LEAGUE

 惚れ惚れするような美しい軌道の一撃が左のトップコーナーに収まった。

 決めたのはコンサドーレ札幌の福森晃斗。なかなか浸透しないけれど、以前から個人的に“札幌のシニシャ・ミハイロビッチ”と呼び、注目している左利きのDFだ。

 彼の今季初得点となったこのFKは、まさしく1990年代から2000年代の欧州トップシーンを沸かせた元ユーゴスラビア代表DFの弾道を想起させるものだった。

 札幌ドームで行われたJ1第8節の9分、やや遠目の位置から得意の左足を振り抜き、ボールがネットを揺らした瞬間を見届けると、背番号5は照れたような笑顔で自身のゴールを祝った。

 序盤にチームの2点目を決めて、3-0の快勝に貢献した守備者は試合後、「少し距離はあったけど、助走についたときに『壁を越えたら入るだろうな』と。決めることができてホッとしました」と語ったと懇意の現地記者に教わった。

マリノスGK飯倉が称えるほど。

 長い原稿の〆切を抱えていたこともあり、僕は札幌に行けなかったので、翌々日に横浜F・マリノスの練習場に赴いた。あの凄まじい一発をもっとも間近で見たGK飯倉大樹に話を聞くために。

「すごくよかったよね」とマリノスの背番号21は素直に相手を称えた。「あの距離からのFKはオレ、(横浜に所属していた頃の)俊さん(中村俊輔)から練習でいつも受けてたんだ。一番、鋭く曲がって速く落ちる。落ちるっていうよりも、勝手に落ちてくるような、ちょっと遠目の位置。札幌戦では壁を外に2枚作っていたんだけど、キックの精度とパワーがすごかった」

 偶然にも福森はその中村と同じ、神奈川県の桐光学園出身だ。同じ左利きで、どちらも鋭いキックを蹴る。

「ああ、たしかに。同じ桐光だ」と飯倉は続ける。

「もちろん前から、キックが上手い選手と認識していましたよ。先週末は近い方をぶち抜かれたけど、パワーがあって逆サイドにも蹴れる選手だから、そっちも頭にはあって。だから一瞬、飛ぶのが遅れたので届かなかった。あの距離って駆け引きが難しいんです。(ゴールまで)遠いから外しても何も言われないし、リラックスできてたんじゃないかな。それにしても本当に良いキックでしたよ。終わった後に、本人にもそう言ったくらい」

【次ページ】 点と点が合えば守備を無力化できる。

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