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今季未勝利の高梨沙羅が目指す高み。
「攻めすぎなくらい挑戦しないと」

posted2019/02/03 11:00

 
今季未勝利の高梨沙羅が目指す高み。「攻めすぎなくらい挑戦しないと」<Number Web> photograph by AFLO

高梨沙羅は1月26日に行なわれたW杯ルシュノブ大会では3位に入るなど、表彰台に。

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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 ノルディックスキー・ジャンプはシーズンが進み、ワールドカップも2桁の試合を重ねるに至った。

 日本ジャンプ界を見渡すと、男子の小林陵侑がワールドカップ総合1位の快進撃を見せていることが最大のトピックスである一方で、女子の高梨沙羅が現時点では優勝できずにいることにも関心が寄せられている。

 2015-2016、2016-2017シーズンにワールドカップ総合優勝を果たすと、昨シーズンは平昌五輪で銅メダルを獲得。W杯総合優勝こそ果たせなかったが、2勝を挙げた。これで男女を通じての歴代最多記録となる通算55勝となった。

 だが今シーズンは、これまでと様相が異なる。W杯開幕戦で3位と表彰台に上がったものの、その後優勝はなし。国内での4戦では札幌・大倉山で11位、8位。蔵王では一度2位となったが、もう1試合は6位にとどまった。表彰台が当たり前の時期とは対照的な試合が続いている。

ドイツやノルウェーの強化が進む。

 高梨の成績が伸び悩んでいる要因の1つは、海外勢のレベルアップにある。

「全体のレベルが上がっています」

 高梨自身も言うように、ここ2シーズンあたりは海外の選手が急速に力をつけてきた。男子の強豪であるドイツやノルウェーなどで女子の強化が本格化してきたことが大きい。

 女子のワールドカップがスタートした2010年代のはじめには、男子の強豪国が必ずしも強いわけではなく、実績のない国の選手が争うケースが見られた。しかし現在では男子でも強豪である国の選手が女子でも上位争いを繰り広げている。

 ただ、そればかりが要因ではない。高梨自身の試行錯誤こそ主要因だと言える。特に、助走の修正だ。

【次ページ】 平昌から北京への試行錯誤。

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