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平昌パラリンピックの見どころは?
金メダル候補も続々、日本の超人達。
posted2018/03/08 08:00
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
SportsPressJP/AFLO
連日繰り広げられた熱戦の余韻もまだ覚めない中、3月9日からは平昌パラリンピックが始まる。
冬季パラリンピックは今回から6競技が行われるが、その中でも日本選手の活躍に期待が集まるのが、アルペンスキーだ。
アルペンスキーは、ダウンヒル、スーパージャイアントスラロームの高速系、ジャイアントスラローム、スラロームの技術系、そしてスーパーコンビの5種目が実施される。
男女別に、それぞれ立位(立って滑る)、座位(チェアスキーを利用して座って滑る)、視覚障がい(前方を滑るガイドのサポートを受けて滑る)の3つのカテゴリーに分けられる。順位は、実際のタイムに障がいの程度に応じて設定されている係数を掛けた「計算タイム」で決まる。
種目にもよるが、時速130キロ近くにも達し、「雪上のF1」と言われることもある迫力、その中でどこまで攻めていけるか、まさに成否は紙一重。そんなスリルあふれる競技であるアルペンスキーの中でも日本が強みを持つのは、座位のカテゴリーだ。
5度目の五輪で今度こそ金を!
男子で期待を集める1人が森井大輝。
2002年のソルトレイクシティ大会を皮切りに、5度目のパラリンピック出場となるチェアスキーヤーである。これまでの五輪では銀3、銅1のメダルを獲得している。トリノでは座位大回転で銀、バンクーバーでは滑降で銀、スーパー大回転で銅、ソチではスーパー大回転で銀メダルと、3大会連続でメダルを手にした。
ワールドカップでも2015-2016、2016-2017と、2季続けてシーズン総合優勝を達成。まぎれもなく、世界のトップに位置する。
そんな森井がまだ手にしていないのがパラリンピックでの金メダル。
自身、これまでに何度も「平昌で金メダルを」と抱負を語ってきたように、目標は優勝することだけだ。