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誰が日本サッカーを次のステージへ?
藤田俊哉が考える「次世代」の条件。

posted2017/11/28 11:30

 
誰が日本サッカーを次のステージへ?藤田俊哉が考える「次世代」の条件。<Number Web> photograph by Getty Images/Toshiya Fujita

欧州で日本人選手がプレーすることは普通になった。しかし、「次世代」の到来を待ちわびるのもサッカーの楽しさなのである。

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藤田俊哉

藤田俊哉Toshiya Fujita

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 日本サッカーを次のステージに連れて行ってくれる次世代の選手は誰なんだろう? 最近そのような視点からフットボールを見ることが増えている。

 10年間にわたりドイツでプレーしているフランクフルトの長谷部誠。昨シーズンには、かつてケルンやブレーメンで大活躍した奥寺康彦さんのブンデスリーガ最多出場記録234試合を塗り替えた。実績も素晴らしいが、これからもまだまだ活躍するだろう。

 香川真司はドルトムントをリーグ優勝に導く活躍をした後、マンチェスター・ユナイテッドへの大型移籍を果たした。その後は再びドルトムントに戻りコンスタントにプレーしている。

 本田圭佑、長友佑都はミラノのビッグクラブに所属、'90年代のサッカーを牽引したセリエAに憧れていた私にとって、特別な存在となった。

 また現在の世界最高峰リーグと呼ばれているイングランドのプレミアリーグでは、吉田麻也と岡崎慎司が奮闘している。岡崎はリーグ優勝も経験した。吉田はプレミアリーグで2度の契約更新をした初めての日本人選手である。今シーズンはキャプテンマークを巻いて戦ったゲームもあるほど監督からの信頼も厚い。

 彼らは今も活躍を見せてくれているが、多くはすでに2度のW杯を経験し、ベテランの域に入っているのも事実である。来年のロシアが最後のW杯になる選手もいるだろう。

候補は20歳前後で、俊敏な中盤の選手?

 では彼らに続き、あるいは彼らをはるかに超えるような活躍を見せてくれるのは、どんな選手なのだろうか?

 候補となるのは20歳前後(18-22歳)で、やはり俊敏性に優れボールコントロールが良く、ターンのうまい香川のような中盤の選手になるのではないかと考えている。もしその選手がストライカーであれば、確実に日本代表を次のステージに引き上げてくれるだろう。

 守備的MFや最終ラインの選手であれば、それも最高。なかでもGKとセンターバックは特にハードルが高いので、そのようなポジションの選手の台頭も楽しみにしている。

 守備の選手が海外でプレーするためには、とにかくハードなプレーに対応する技術が求められる。もちろん外国人のような体格を持ち合わせていれば問題はないが、こればかりは簡単に解決できるものでもない。

【次ページ】 体格は変えられなくても、デュエルへの対処法はある。

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