テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
「フレディ…君なら分かるだろ?」“引退会見前に長男と練習”カーショウもフリーマンも涙、大谷翔平とベッツは…テレビに映らないドジャースの友情
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柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph byRonald Martinez/Getty Images
posted2025/09/29 11:05
引退会見でのカーショウ。涙する場面もあった伝説の左腕に、大谷翔平やフリーマンらは……?
大谷翔平は花巻東(岩手)時代からカーショーのファンを公言していた。エンゼルス時代の2022年の球宴では初回に、そのカーショーから球宴初安打となる中前打を放った。打席に入る前には帽子を取ってあいさつ。「学生時代から見てきた投手。リスペクトしてます……と自分なりの表現」と明かしたほどだった。
メジャー移籍を目指した2017年12月、ドジャースとの面談でカーショーは同席。当時ナ・リーグはDH制ではなかったことなどもあり、最終的に大谷はエンゼルス入りを決めた。その後、米メディアにカーショーが「時間の無駄だった。DHでやりたいと事前に決めていたようだった」と漏らしたこともあり“因縁の仲”ともされたが、7年後の昨年からチームメートになった。
大谷とカーショーが語った、それぞれへの“尊敬”
カーショーが大谷について「右肘のリハビリをしながら、毎晩のように何か特別なことをやる。とても驚くべきこと」と言えば、大谷もカーショーについて「(登板日の)集中力を長い年月続けていくことはそれだけでも大変なこと。毎日、見ていて勉強になることばかり」と話したことがあった。
この2シーズン、少なくとも報道陣から見える場所で2人で話し込む姿を見かけたことは多くなかった。しかし、互いに尊敬し合っていたからこそ、あえてそんな光景を報道陣に見せなかったのかもしれないと今では思う。〈つづく〉

