テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
佐々木朗希が大谷翔平から“ドジャースの主役”を奪った日…イチローに挨拶→衝撃の“落差112cm”スプリット「全てが格段に良くなっている」
posted2025/10/06 11:02
リリーフで快投続きの佐々木朗希。シーズン60本塁打のローリーも斬って取った
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柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph by
Steph Chambers/Getty Images
《9月26日 マリナーズ戦(Tモバイル・パーク)◯3-2》
《9月27日 マリナーズ戦(Tモバイル・パーク)◯5-3》
《9月28日 マリナーズ戦(Tモバイル・パーク)◯6-1》
朗希が福田秀平の紹介でイチローの元に
9月25日のダイヤモンドバックス戦で地区優勝を決めたドジャースはシャンパンファイトで歓喜を分かち合い、そのまま空路、シアトルへ移動した。チームと同様にその日のうちにシアトルへ向かう報道陣もいたが、私は大量の原稿を抱えることを予想し、また実際にそうなったため、予定通りに翌朝7時に出発した。
約3時間かけてシアトルに到着すると、午前11時の気温は15度。最高気温41度のアリゾナから約26度の気温差はさすがに体に堪えた。体だけでなく、頭の中までこの変化に対応できていないような不思議な感覚だった。
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ただ、休んでいる暇はなかった。ホテルにチェックイン後、Tモバイル・パークに向かうと、もう既にグラウンドで球拾いをし、軽快な動きで走り回っているイチロー氏(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)がいた。
マリナーズのスペシャルアサインメントコーチ兼コンサルタントを務める元ソフトバンク、ロッテの福田秀平氏の紹介で佐々木朗希があいさつへ向かっている様子がうかがい知れた。
シアトル遠征時にしか見られない、イチロー氏の現役さながらの動きにただただ驚くのはここ数年の“恒例行事”となっている。
永久欠番スピーチでイチローが口にした言葉が
気付いたのは、大型ビジョンには「SEIZE THE MOMENT(この瞬間を掴み取れ)」の文字が大きく表示されていたことだ。
球場のあちこちでみられたこのメッセージは、米野球殿堂入りを果たしたイチロー氏が8月にマリナーズの本拠地での永久欠番セレモニーでスピーチした一節だった。

