テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
ドジャースが不穏でも大谷翔平はどこ吹く風「ショウヘイ、モノマネいいね」熱血ベシアに“山本由伸のやり投げ”…超才能は二刀流だけでない
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柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph byIcon Sportswire/Getty Images
posted2025/09/20 17:02
ドジャースが地区優勝に向けて苦闘している中で、大谷翔平が見せた“二刀流だけでない才能”とは
大谷は右翼後方で山本が「やり投げ」のトレーニングをしていると歩み寄り、前日にベシアやイエーツの動きをマネたように今度は、体をねじって「やり」を投げる山本のフォームを何度もマネて、イタズラっぽい笑みを浮かべた。
大谷はモノマネがうまい。見よう見まねで体の使い方を再現できる才能は、きっと自身の投打のパフォーマンスにも役立っていることだろう。
その後は登板2日前のブルペンで捕手を立たせて3球、座らせて24球を投じた。強度は軽めながら、ここ最近有効なカーブを多めに投げ、軌道を確かめていた。
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9回の6打席目に遊撃手と中堅手の間に落ちる幸運な安打で連続試合出塁を今季最長の「19」に伸ばした。二塁走者だった2死一、二塁からはトミー・エドマンの中前適時打で生還。昨年を上回る自己最多の135得点目をマークした。4連覇への地区優勝マジックも1つ減らして10になった。
SFのメディアダイニングは“1食2704円”
試合後はプレスボックスで記事を書かずに、サンフランシスコ空港へレンタカーで直行。移動を伴う日は、混雑する可能性がある空港へできるだけ早く移動し、セキュリティチェックポイントを抜けてから、ラウンジや搭乗口前の椅子に座って記事を書き上げるのが“鉄則”だ。
ちなみに、全米屈指の物価高を誇るサンフランシスコとあって、試合前に利用するオラクル・パーク内のメディアダイニングのビュッフェは1食18.41ドル(約2704円)だった。おそらく30球場で最も高いが、アジア系の料理も多く味は確か。腹が減っては仕事はできぬ――と、3試合連続でお世話になった。
翌15日からは本拠地ドジャースタジアムでフィリーズとの3連戦が待っている。“ポストシーズン前哨戦”に心を躍らせながら、そして少し緊張しながら、再び深夜のロサンゼルスへと飛び立った。〈つづく〉

