テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER

「ショウヘイもベッツもパーで十分」“山本由伸ノーノー未遂”敗戦翌朝…ドジャース打撃コーチが大谷翔平らに送ったメッセージ「やりすぎるな、と」

posted2025/09/15 11:07

 
「ショウヘイもベッツもパーで十分」“山本由伸ノーノー未遂”敗戦翌朝…ドジャース打撃コーチが大谷翔平らに送ったメッセージ「やりすぎるな、と」<Number Web> photograph by Naoyuki Yanagihara,Justin Edmonds/Getty Images

「パターポーズ」をした大谷翔平だが、ベーツ打撃コーチが送った“テキストメッセージ”とは

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柳原直之(スポーツニッポン)

柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara

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ワールドシリーズ連覇に向けて、勝負の秋を迎えた大谷翔平とロサンゼルス・ドジャース。日本ハム時代から大谷を追う番記者が“テレビに映らない舞台裏”を記す。〈NumberWebレポート:随時配信〉

異例の走塁練習…“打球判断ミス”が「理由ではない」

 9月8日、ロッキーズとの3連戦初日の試合前、グラウンドに現れた大谷翔平はキャッチボールを一度中断して、異例の走塁練習を実施した。これについてクリス・ウッドワード一塁コーチに聞くと、以下のような答えが返ってきた。

「野手全員にやらせているよ。もちろん翔平も含めてだ。彼は普段、グラウンドで打撃練習をしない。だから今回は彼だけでなく、全員に“外で走ってほしい”と頼んだ。チーム全体で取り組んでいることだ」

 思い当たるのは、前日7日のオリオールズ戦、2点リードで迎えた9回の場面である。

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 大谷は四球で出塁すると、無死一、二塁の状況でベッツが左翼フェンス直撃の適時打を放った。しかし一塁走者の大谷が打球判断を誤り、二塁でストップ。私を含め日本メディアはこの一件の反省で急きょ走塁練習を取り入れたのでは――と推察していた。

「それが理由ではない」

 首脳陣の思惑は少し違ったようだった。

「ここ3週間ほど、チーム全体で続けてやっていることだ。走塁でいくつかミスが出ている。ライナーで併殺になったり、打球判断を正しくできなかったりしていた。だから全員に“打撃練習の時に塁を回って走ろう”と頼んだ。翔平の場合は難しい部分もある。彼には投手としてのブルペンや他のルーティンがあり、日中にやることが多い。“それでも必ず一度は出てきて、他の選手と同じように走ってほしい”とお願いした」

“とにかく基礎練重視”ドジャースに見る強み

 メジャーリーグを取材して8年目を迎え、各球団の練習を全てしっかり見ているわけではないが――少なくともドジャースはキャンプからベースランニング、グラブさばきのハンドリング練習など、とにかく基礎を重点的に練習するチームだという印象を受けている。多少の緩みも放置せず、すぐに修正に入るのはさすがだろう。12年連続ポストシーズンに進出している理由が少し感じ取れる一幕でもあった。

【次ページ】 ナゾの「パターのポーズ」を打撃コーチに聞くと

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