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“テレビに映らない”大谷翔平ドジャース取材…投手コーチ補佐の重要証言と「正直こんな明るい人とは」大谷28号球を捕ったイエーツはご機嫌 

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柳原直之(スポーツニッポン)

柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara

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posted2025/07/02 17:04

“テレビに映らない”大谷翔平ドジャース取材…投手コーチ補佐の重要証言と「正直こんな明るい人とは」大谷28号球を捕ったイエーツはご機嫌<Number Web> photograph by Icon Sportswire/Getty Images

投球練習翌日のロッキーズ戦で大谷翔平が放った28号ソロ。キャッチしたのはブルペンにいたリリーフ右腕イェーツだった

「翔平は土曜日(28日=日本時間29日の敵地ロイヤルズ戦)に投げる。何イニングを投げるのかは決まっていない」

 日米メディアがSNSやネット記事で相次いで速報した。投手復帰後3戦目で初のビジター登板、そしてロイヤルズの本拠地カウフマン・スタジアムでは初の登板となる。

 大谷は試合前にグラウンドでルーティンの「壁当て」を行い、その後は投本間の距離で約5分間軽めのキャッチボール。終了後はスタンドにボールを投げ込み、敵地デンバーのファンから大きな歓声を浴びていた。

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 大谷の「壁当て」を見たのは今回の米国出張で初めてだった。ドジャースタジアムは屋内施設に「壁当て」やダッシュができるスペースが十分にあるため、大谷の試合直前の様子を見られる時間がエンゼルス時代よりは少ない。大谷がより集中しやすい環境といえるが、「壁当て」は一部のビジター球場のみで見られる貴重な機会になっている。

 ただ、今季は「壁当て」に使っているボールに変化がみられた。

 エンゼルス時代の21年からキャッチボール前のルーティンにトレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」考案のプライオボール(重さの違う6種類のボール)を使ってきたが、今季は開幕直後から軽いゴムのような素材の白い特殊ボールで「壁当て」を行っている。球団関係者によれば、肩肘への負担軽減を考慮したもので、2度の右肘手術を担当したニール・エラトロッシュ医師も推奨しているそうで、再発防止に余念はない。

本塁打球キャッチのイエーツ…こんな明るい人だとは

 試合ではリーグトップを独走する2試合ぶりの28号ソロを放って4連勝と今季最多の貯金20に貢献した。直近4試合で3発の量産体制に。試合後に発表されたオールスター戦のファン投票ではナ・リーグ最多の396万7668票を獲得し、DHとして5年連続5度目の先発出場が決まっており、その“御礼弾”にもなった。

 投球練習中に大谷の28号ソロをダイレクトキャッチした右腕カービー・イエーツは、試合後のクラブハウスで「僕の話を聞きたいよね?」と自ら日本の報道陣に歩み寄り「ベンチに戻った時、みんなに『俺は有名になるぞ!』って言ったんだ」と笑みを浮かべた。

 なお、大谷の本塁打球をゲットしたファンがいつも取材されていることを聞かされると……。

「マイネーム・イズ・カービー。ドジャースでプレーしています」

 こう自己紹介し、笑いに包まれた。個人的には正直、イエーツがこんなに明るい人だとは思っておらず、ここまでの取材不足を反省した。

次戦の地カンザスシティーに向かうと…

 チームはすぐに次なる舞台カンザスシティーに向かい、日米報道陣も後を追うようにそれぞれ球場を後にした。空路、カンザスシティー国際空港に到着したのは午前0時前。配車アプリ「Uber」ではなく、レンタカーを借り、ナビで約20分と表示された宿泊先のホテルへ向かったが――ここで今まで経験したことのないような豪雨に見舞われた。お世辞にも都会とはいえず、フリーウェーは日本の高速道路のように街灯がほぼなく、ワイパーの速度を最大にしても、前がほとんど見えない。フリーウェーでハザードを点滅させて一時停止している車もいるほどだった。

 幸いにも大きなカーブはなく一本道。このまま走り続けることが交通事故の確率が最も低いと思い、減速しながらホテルにやっとの思いで到着。車に乗ってから1時間ほど経過し、さっきまでの豪雨は嘘のように止んでいた。大げさではなく、生きてて良かったと感じる一幕だった。〈つづきは第1回

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