テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
テレビに映らない大谷翔平「また9月に」「もう来ないでください!」“悪い笑顔”で番記者イジり後…5戦連発で思い出した日本ハム時代の言葉
posted2025/08/15 17:01
番記者をいじった際の“悪い顔”だけでなく……とびきりの笑顔もまた、テレビに映らない大谷翔平の魅力だ
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柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph by
Nanae Suzuki
161キロ剛球を逆方向へ
《7月22日 VSツインズ(ドジャースタジアム)●7-10》
敗色濃厚な5-10の9回2死三塁だった。
守護神ジョアン・デュラン(現フィリーズ)の100.1マイル(約161.1キロ)の「スプリンカー(スプリットとシンカーの中間球)」を逆らわずに強振。打球速度107.5マイル(約173キロ)の強烈な打球を、既に多くのファンが席を立ちガラガラとなっていた左翼席に運んだ。
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その時点でナ・リーグトップだったユジニオ・スアレス(現シアトル・マリナーズ)に並ぶ36号2ランは、日本選手初の4試合連続本塁打。27歳の剛腕デュランの高速変化球スプリンカーは、同日時点で100マイル以上を計測すると過去35球で1球も安打どころか、飛球すらも打たれてない“超魔球”だった。デュランにとって今季46試合目で初被弾となった。
大谷が本塁打を記録した球速としては、昨年6月5日のパイレーツ戦で昨季新人王右腕スキーンズの100.1マイル直球を打ち砕いた時と並び最速。4試合連発は全て大谷が「調子のバロメーター」と語る中堅から左方向への打球だ。前夜の試合後に「見え方がまず良いので調子が戻っている」と自信を示した通り一振りで仕留めた。
ロバーツ監督「そうなの? すべてが素晴らしい」
試合後、デーブ・ロバーツ監督に「4戦連続本塁打が日本選手初だった」と感想を求めると「そうなの? 本当にすごい」と知らなかったようで、手放しで称えていた。
「今日の投手(デュラン)はとても良い投手で、時速99マイルのスプリットを投げていた。それを引きつけて、左方向に運んだ。素晴らしかった。彼は、毎晩きちんと役割を果たしてくれていて、スコアボードの状況に左右されることなく、良い打席を重ねている。4試合連続で本塁打。すべてが素晴らしい。攻撃陣も少しずつ勢いが出てきている」


