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“テレビに映らない”大谷翔平ドジャース取材…投手コーチ補佐の重要証言と「正直こんな明るい人とは」大谷28号球を捕ったイエーツはご機嫌

posted2025/07/02 17:04

 
“テレビに映らない”大谷翔平ドジャース取材…投手コーチ補佐の重要証言と「正直こんな明るい人とは」大谷28号球を捕ったイエーツはご機嫌<Number Web> photograph by Icon Sportswire/Getty Images

投球練習翌日のロッキーズ戦で大谷翔平が放った28号ソロ。キャッチしたのはブルペンにいたリリーフ右腕イェーツだった

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柳原直之(スポーツニッポン)

柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara

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地区優勝、そしてワールドシリーズ連覇に向けて奮戦するロサンゼルス・ドジャースと大谷翔平。日本ハム時代から一挙手一投足を追う番記者が渡米し、日々の取材雑記と“テレビに映らない舞台裏”を記す。〈NumberWebレポート:随時配信。第1回第2回も〉

“投手板と縦スラ”疑問を投手コーチ補佐に直撃取材

《6月25日 vsロッキーズ (クアーズ・フィールド)8-1◯》

 大谷が試合前にキャッチボールを終えると、ブルペンに入った。全てノーワインドアップで変化球を交えつつ、捕手を座らせ25球。コンコースを通って中堅左横のブルペンまで走って向かい、何とか間に合った。ドジャースタジアムと違ってクアーズ・フィールドはコンコースからのブルペン投球の撮影が可能。大谷は終了後に投手コーチ補佐のコナー・マクギネス氏と投手板に足を置く位置について話し込み、何度も足の位置を変えてはシャドーピッチングを繰り返していた。

 今季の大谷はノーワインドアップ時に投手板の真ん中から、セットポジション時は投手板の一塁側から投げているが、この狙いや理由はまだ解明されていない。22日のナショナルズ戦でN・ローから空振り三振を奪った縦に変化するスライダーも、今まであまり見たことがない軌道で気になっていた。

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 現在、マーク・プライアー投手コーチへの個別取材は制限されているが、マクギネス氏はされていない。私を含めた数社で待機し、マクギネス氏にこれらの疑問をぶつけた。以下、筆者の質問とマクギネス氏の回答だ。

――投手板の足の置く位置について大谷と話していたが。

「彼にブルペンでどのように動いているかなど、いくつか質問をし、とにかく運動能力を維持するように、考えすぎないようにと伝えた」

――足の置く位置を使い分ける理由は?

「単に彼が快適に感じるためだ。私たちが彼に勧めたり話したりしたわけではない。(4月5日の)フィラデルフィアでのブルペン投球中にもそのことについて話した。それが快適に感じるからということらしい」

――制球の問題ではない?

「違う。彼はただマウンドに立ち、心地よく感じる位置を探している。ゾーンの特定の場所に投げやすいかなど、少し型破りだけど、それでうまくいっているようだ」

“反対側に落ちるスライダー”にも舌を巻いていた

 大谷は日本ハム時代から何か変化の理由を問われた時に「投げ心地」という言葉を使っていたことを思い出して合点がいった。

【次ページ】 “反対側に落ちるスライダー”も…舌を巻いていた

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