テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
「で?…おめでとうございます!」大谷翔平が“パパになった番記者”を祝福した日「愛娘、真美子夫人からパワーをもらうはず」と心から願うワケ
posted2025/05/02 11:02

第1子誕生後の「初ホームラン」を放った大谷翔平だが、父親リスト入り前の取材や知られざる番記者とのエピソードとは
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柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
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Harry How/Getty Images
父親リスト、聞くべきでしょうか
このタイミングも何かの縁なのかもしれない。ドジャースの大谷翔平選手が今季初の先頭打者アーチを放つなどでチームが勝利した4月16日のロッキーズ戦終了後。正捕手スミスらナインがチームロゴの入ったグレーのチームジャージで帰宅する中、大谷は私服で帰路に就いた。
この日は2月のキャンプ前から始まった私の米国出張最終日(日本での開幕シリーズで10日ほど一時帰国)だった。テキサスへの移動は翌日だったため、あまり気に留めなかったが、他社の記者やカメラマンと「テキサスに到着したら父親リスト入りしていて不在の可能性がありますね」と話したことは鮮明に覚えている。
試合中には、隣席の記者と「きょうの試合後に大谷の囲み取材があったら、そろそろ父親リストの予定など聞くべきでしょうか」なんてことも話していた。真美子夫人の妊娠はプライベート且つセンシティブな話題のため、特に打ち合わせもなく担当記者全員が大谷への質問は控えていたように感じていた。ただ、全員が気にしていたのもまた事実。そんな矢先の吉報だった。
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大谷は4月18日に父親リストに入り、翌19日に自身のインスタグラムで第1子となる長女誕生を報告した。

自分のことのようにうれしいニュースであり、何より感慨深かった。プロ1年目から追いかけてきた大谷がパパになったのだ。大谷が19歳の時から本格取材を始めて12年目。日本ハム時代のリーグ優勝や日本一、WBC優勝、ワールドシリーズ制覇、メジャー移籍後の3度のMVPも感動したが、今回はまた格別の喜びだった。
野球と育児の両立…愛娘、真美子夫人とともに
言うまでもなく、大谷は今後の人生で野球と育児を両立しなければならない。
月並みな心配だが、直近では夜泣きの対応などが予想される中、大谷は体調管理において自身が最も大事にする睡眠時間とどう向き合っていくのか気になるところだ。また、抱っこはどう対応するのだろうか。利き手の右腕は2度の右肘手術を経験し、左腕は昨年11月の左肩脱臼による手術から1年も経っていない。短時間ならまだしも、成長するにつれて長時間の抱っこは少なからず腕の負担になるだろう。