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「金太郎あめ」。誰が出てもハードワークを厭わない車いすラグビー日本代表が見据える世界一への挑戦 

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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photograph byKiichi Matsumoto

posted2024/08/06 11:00

「金太郎あめ」。誰が出てもハードワークを厭わない車いすラグビー日本代表が見据える世界一への挑戦<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

究極の目標は「世界一のプレーヤーになること」と語る次世代エース橋本勝也

車いすラグビーが持つ要素が、誰にとっても魅力的な街づくりにつながる

 パリ2024パラリンピックに挑む車いすラグビー日本代表をサポートしているのが三井不動産だ。

「スポーツの力」を活用した街づくりに取り組む三井不動産は、2016年から日本車いすラグビー連盟のトップパートナーとして車いすラグビー日本代表を応援しており、「車いすラグビー日本選手権大会」をはじめ多くの大会に協賛社として参画している。

 車いすラグビー日本代表の選手たちのサポートを通じて、性別・人種・国籍・障がいを問わないバリアフリーやダイバーシティな世界の実現を目指している。

 昨夏はパリ2024パラリンピック予選を兼ねた「三井不動産 2023 ワールド車いすラグビー アジア・オセアニア チャンピオンシップ」に冠スポンサーとして協賛。決勝は日本と22年世界選手権優勝のオーストラリアの戦いとなり、白熱した試合を制した日本がパリ2024パラリンピックの出場権を獲得した。

 車いすラグビーの支援を通じてユニバーサルな街づくりへアプローチしようという取り組みは、大会の協賛にとどまらない。前述の「三井不動産 2023 ワールド車いすラグビー アジア・オセアニア チャンピオンシップ」では試合会場となった東京体育館に三井不動産ブースを設置。展示や体験イベントを用意して車いすラグビーの魅力を様々な方法で来場者に伝えた。

 中でも人気だったのはラグ車の体験会だ。乗松隆由選手や元日本代表キャプテンの福井正浩さんらが日替わりでインストラクターを務める中、4日間で約300人の参加者が集まるなど活況を呈した。

 参加者はラグ車の説明を受けた後、実際にラグ車に乗って操作を行ったほか、ラグ車でのタックルやキャッチボールを体験。インストラクターの丁寧なレクチャーと優しい人柄に触れた参加者たちは充実の時間を過ごしていた。

 また、この大会はパリ2024パラリンピックの出場権が懸かったビッグトーナメントということもあり、期間中は平日・休日を問わず大盛況だった。

 そして、ラグ車を実際に体験する機会があったことにより、試合観戦だけにとどまらず、車いすラグビーの魅力やスポーツを通じた街づくりや生活の充実を提供していく三井不動産の理念が多くの人に伝わったのは間違いない。

 三井不動産は次世代の選手を育成・強化するためのサポートも行っている。昨年から「三井不動産Presents 車いすラグビー次世代合宿」を実施。今年も6月に第1回を行い、長期スパンでの選手育成を見据え、日本代表候補となりうる選手を招集。車いすラグビー日本代表スタッフや現役代表選手の直接指導の下、細かい技術やトレーニング方法などについての集中講座を実施した。

 ここで中心的な存在となったのが橋本だ。「もっとみんなの熱量が欲しい」と意欲を前面に出しながら各プログラムに取り組み、次世代候補たちと切磋琢磨する時間を過ごした。

 この合宿は今後も定期的に開催される予定。三井不動産の支援の下、パリ2024パラリンピック、そしてその先へ思いをつなげていくための車いすラグビーの挑戦はまだまだ続いていく。

三井不動産が実施しているスポーツを活用したイベントなど、様々な「BE THE CHANGE」プロジェクトを紹介します。
https://www.mitsuifudosan.co.jp/bethechange/

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