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あのマンUレジェンドも絶賛「ニッポンは非常に賢いね」森保ジャパンに興奮気味の英国メディアから“残念だ”の声…「PK練習はしていたのか?」
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph byKYODO
posted2022/12/13 11:04
PK戦の末、クロアチアに敗れ呆然とする三笘薫(右)と田中碧。英国メディアから「ニッポンは誇りに思うべき」「残念でならない」の声が相次いだ
「日本は間違いなくそうする必要がある。後半の終盤、日本は苦しんでいるように見えた。これまで見せてきたような素早いトランジションがなく、前線の輝きも薄れた。何の火花も散らせていない。延長戦を乗り切るには、ゲームプランを変えなければいけない。対するクロアチアは経験豊富で、試合の切り抜け方、進め方を熟知している。このままPKに進んでも、彼らはさほど心配しないだろう。彼らには経験があるからだ」
リネカーは、クロアチアの勝負強さについて言及した。W杯と欧州選手権の決勝トーナメントで、クロアチアが過去7試合中6試合、延長戦に突入していると説明し、「クロアチアは延長戦に慣れているし、得意としている。実際、我がイングランド代表も、4年前のW杯ロシア大会・準決勝で、延長戦の末にクロアチアに敗れている」と指摘。クロアチアが本領を発揮するのはここからだと力説した。
そして試合は延長戦でも決着がつかず、PK戦へ突入──。
リネカーが「経験の点でクロアチアが有利だろう。クロアチアは4年前のW杯ロシア大会でPK戦を2度戦い、2戦とも勝利している。対する日本は、2010年のW杯南アフリカ大会の決勝トーナメント1回戦で、パラグアイにPKで敗れている」と説明すると、シアラーもうなずき、次のように語った。
「私の予想もクロアチアの勝利だ。クロアチアは今日と同じシナリオを以前から経験している。彼らは、PK戦がどういうものか知っているし、どう立ち向かえばいいのか分かっているんだ」
「(PK戦は)人生で最も長く感じる時間」
日本代表がPK戦の末に敗れると、ウィリアムズは次のように切り出した。
「日本のPKは確信がないように見えたが、クロアチアは自信に満ちていた。その差は、やはり経験から来るものだろう。日本は前半のスタートが良かっただけに、厳しい結果になった」
シアラーも日本に同情した。
「PK戦で、ハーフウェイラインからペナルティ・スポットまで歩いていくのは、人生で最も長く感じる時間だ。日本の選手は、とてつもなく大きな重圧を感じたことだろう。ただ日本代表は、今回のW杯で本当に素晴らしかった。彼らのプレーは、本当に見ていて楽しかった。PK戦に入り、今回のような負け方で大会を後にすることになったのが残念でならない」
リネカーは少し角度を変え、W杯におけるPK戦の難しさについて自身の経験を踏まえて語った。