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〈中村憲剛が招集メンバーを徹底分析〉久保と古橋、伊東もいない…日本代表は“強敵”サウジ&豪に勝てるのか?
posted2021/09/29 17:07
text by
中村憲剛+戸塚啓Kengo Nakamura + Kei Totsuka
photograph by
JMPA
現時点で大勢を占めるのは、漠然とした不安かもしれない。
カタールW杯アジア最終予選が、10月7日と12日に行なわれる。サウジアラビア、オーストラリアとの連戦は、序盤の大一番だ。
2試合を終えて1勝1敗の日本に対して、両チームは連勝スタートを切っている。直接対決でライバルを叩き、勝点差を縮めなければならない。
ところが、9月28日に発表されたメンバーには、久保建英と古橋亨梧の名前がなかった。所属クラブで好調だったふたりをケガで欠き、サウジ戦は伊東純也が累積警告で出場停止となる。直近の中国戦に先発した3人を同時に欠くことが、不安材料としてとらえられているのだ。
元日本代表の中村憲剛氏は、世間一般の空気を感じ取りつつも、ネガティブな感情にとらわれていない。アジア最終予選でプレーした自身の経験にも基づいて、森保一監督率いる日本代表に期待を寄せるのだ。
◆◆◆
グループ2位以内でW杯の出場権を獲得するには、ライバルとの直接対決で連勝したい。もうこれ以上は負けられない。序盤戦にして最終予選の行方を占う大一番の連戦になりました。
勝たなければいけないという状況を生み出したのは、他でもない自分たちです。連戦最初の相手は2連勝で先行するサウジで、アウェイです。もはや、やるしかない。チーム一丸となって「決勝戦」のつもりで挑むと思います。
オマーン惨敗…それでも「そこまで心配していない」ワケ
9月のオマーン戦では、「最終予選」にふさわしいメンタルとフィジカルが整っていなかった印象でしたが、その点については、そこまで心配をしていません。
今回はアウェイのサウジ戦からスタートします。メンバーのほとんどを占めている海外組にとっては、日本へ帰国するよりも移動時間が短く、時差も少ない形になりました。身体にかかる負担が圧倒的に少ないことは、無視できないプラス材料です。
現地の気温がかなり高いのは気になります。暑さはポイントになりますが、しっかりと暑熱対策を施して臨めば、移動距離や時差も含めてオマーン戦のようなことにはならないだろう、と。チームと個人で最善の準備をしてほしいと思います。