欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
「俺らにはトミヤスがついている♪」たった2戦で《冨安健洋アーセナル専用応援歌》爆誕… 監督・同僚・サポーターの期待と信頼が超デカい
posted2021/09/20 17:02
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph by
Stu Forster/Getty Images
試合終了時に見せた冨安健洋の姿が、いかに激闘であったかを物語っていた。
1-0のアーセナル勝利でホイッスルが鳴ると、日本代表DFは両手の拳を小さく固めてガッツポーズ。そのまま崩れ落ちるかのように、ピッチに倒れ込んでしまった。おそらく、体を酷使しすぎて疲労困憊だったのだろう。
立ち上がれない冨安を見つけると、ベン・ホワイトとガブリエウのセンターバック2人が歩み寄り、日本代表DFの手を取って引き上げた。
アルテタ監督も「素晴らしかった」と笑顔
トミ、よくやった──。
バックスタンド最上部に位置する記者席にも、そんな声が聞こえてきそうな光景だった。最終ラインを支えた3人はひとつになって抱き合い、完封勝利の健闘を称え合った。
労をねぎらったのは、ミケル・アルテタ監督も一緒だ。
テクニカルエリアからピッチ内に入っていくと、冨安を見つけて両頬に触れ、ペシッと頬を軽く叩いたのである。試合後の会見で、ガブリエウと共に冨安について「素晴らしかった。本当に良かったと思う」と笑顔を見せたスペイン人指揮官は、22歳のサムライのパフォーマンスに非常に満足している様子だった。
バーンリーはイングランド伝統のパワープレー勝負
9月18日に行われたプレミアリーグ第5節の対戦相手は、英国中部に位置するバーンリー。人口約7万3000人の小さな街を本拠地としている。
予算規模においてもプレミア最低クラスのクラブだが、6シーズン連続でトップリーグで戦えている。それはひとえにイングランド伝統のダイレクトサッカーが威力を発揮しているからだ。
ロングボールやクロスボールといった古典的なパワープレーを徹底し、前線から最終ラインまで屈強な選手を並べる。プレミアリーグでも珍しくなった直線的な攻撃で、効率的にゴールを狙うのがこのクラブのスタイルだ。
必然的に、対戦するDFはロングボールやクロスボールの空中戦に勝利することが最大の任務になる。