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東京五輪は新体操の魅力を伝える場。
杉本早裕吏を強くしたリオの反省点。

posted2020/01/11 08:00

 
東京五輪は新体操の魅力を伝える場。杉本早裕吏を強くしたリオの反省点。<Number Web> photograph by Kimihiko Nitta

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石井宏美

石井宏美Hiromi Ishii

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Kimihiko Nitta

 身長167cmの彼女がチームメイトとともに華麗にフロアを舞う。海外の選手にも負けない手足の長さで繊細で、ダイナミックな演技を見せる。

 新体操の選手というと厳しい体重制限が真っ先にイメージされるが、「バランス良く食べて、しっかり動いて。みんな食べることが大好きですよ」とストレスなく、新体操に打ち込めているようだ。

 2019年9月、東京五輪予選を兼ねた世界選手権(アゼルバイジャン・バグーで開催)の団体総合で、新体操日本代表フェアリージャパンは44年ぶりに銀メダルを獲得。種目別ではボールで金メダル、フープ・クラブで銀メダルに輝いた。

「自分たちの中でも総合でのメダル獲得は目指していました。さらに、種目別ボールで金メダルを獲ったときはすごくうれしかったのですが、来年には大舞台を控えているんだ、と気持ちが引き締まりましたね」

 リオデジャイネイロ五輪も経験する23歳の杉本早裕吏は、'14年からキャプテンとしてチームを牽引している。20歳で迎えたリオ五輪は「金メダルを獲りたいって、ただ口だけになってしまっていました。甘かったです」と振り返る。

 結果は8位。監督やコーチからは、「金メダルを獲得したいと本気で思うのなら、それに見合うだけの練習量をしっかりとこなさなければならない」と喝を入れられた。

キャプテンを外され、悪循環に。

 キャプテンを務めるのも気がつけば6年目に突入している。大きな重責を感じているのではと思いきや、「プレッシャーを感じたことはないですね。みんながしっかりしているから(笑)。私一人が引っ張っていくというよりは、みんなで一緒にやっていくという感じ」と笑顔を見せる。

 しかし'19年世界選手権前の7月にはメンバーへの厳しさが足りないと、一時的にキャプテンから外される挫折も味わった。

「すごくショックでしたね。その後、どういうふうにみんなに接していいか分からなくなってしまって、チームの雰囲気も悪くなり、また先生方に怒られるという悪循環。でも、そこで本当の意味でキャプテンの自覚を持たなければという覚悟ができたというか。“このチームをしっかりと引っ張っていきたいので、もう一度キャプテンをやらせてください”と直訴したんです」

 以来、演技に対してもより率先して取り組むようになった。より一層強くなったキャプテンとしての自覚が、強固な団結力を生み、メダル獲得へつながった。

【次ページ】 東京で新体操の魅力を伝えて感動を。

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