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2015年W杯戦士・畠山健介が語る、
スクラムから見たジャパンの現在地。

posted2018/12/26 10:00

 
2015年W杯戦士・畠山健介が語る、スクラムから見たジャパンの現在地。<Number Web> photograph by Miki Fukano

畠山健介は現在のジャパンの方向性を支持している。しかし、彼だからこそ見える注意点もあるという。

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畠山健介

畠山健介Kensuke Hatakeyama

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Miki Fukano

 いよいよ自国開催のラグビーW杯を来年に控え、日本代表は2018年の強化を終えた。

 10月末の世界選抜戦からカウントして、ニュージーランド、イングランド、ロシアと対戦して1勝3敗。数字だけを見れば、決して芳しいものではない。

 ただ大事なことは、2019年9月20日に行われるロシアとのW杯開幕戦に向けて、ロシア戦を100%の状態で迎えるなら、現在のチームの完成度はいかほどなのか、そして何が課題なのかを明確にすることだと思う。

 思い起こせば4年前、僕たち代表選手、特にFWは相当な危機感に苛まれていた。

 2015年のW杯イングランド大会に向けて、エディー・ジョーンズ率いる日本代表は、2014年11月に4試合を消化した。まず、国内でマオリ・オールブラックスと2連戦。そして欧州遠征に出てルーマニア、ジョージアと戦った。

【2014年秋 日本代表試合成績】
11月 1日 21-61 マオリ・オールブラックス(ノエスタ)
11月 8日 18-20 マオリ・オールブラックス(秩父宮)
11月15日 18-13 ルーマニア(ブカレスト)
11月23日 24-35 ジョージア(トビリシ)

 マオリとの2連戦はテストマッチ扱いではなく、初戦は大敗したものの、2戦目で2点差まで追い上げて、一定の手応えをつかむことはできた。その翌週のルーマニア戦はノートライに封じられたものの、五郎丸(歩)が確実にPG6本を決め、5点差で逃げ切った。

 この時点でジャパンはテストマッチ11連勝を遂げていた。最後のジョージア戦、勝って2014年を締めくくりたかったが……。

スクラムがこのままじゃ勝てない。

 完敗だった。僕も先発3番で出場して、「負けた」と素直に認めざるを得なかったことをはっきり覚えている。試合内容でも圧倒され、何よりチームの課題として突き付けられたのが、スクラムだった。

 スクラムがこのままじゃ、W杯本番で勝てない――。この問題意識をFW全員が共有し、年が明けてから徹底的に問題改善に取り組むことで強化されたスクラムは、2015年W杯本大会で3勝を挙げる上で大きな“拠り所”となった。

【次ページ】 スクラムを矛にするために。

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