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20歳、40歳、元代表が必死に……。
Jトライアウトは選手生命の瀬戸際。
posted2017/12/08 17:30
text by
海江田哲朗Tetsuro Kaieda
photograph by
Tetsuro Kaieda
鍛え抜かれた肉体と肉体が激しくぶつかり合う。ウォーミングアップを兼ねた7対7のミニゲーム。だが、通常のミニゲームで見られるボディコンタクトではない。バチバチ聞こえるのは、互いに選手生命を懸け、しのぎを削る音だ。
12月6日と7日、JPFA(日本プロサッカー選手会)トライアウトがパロマ瑞穂スタジアムで開催された。今季で所属クラブを契約満了となり、移籍先を探す選手107名が参加。最年長は冨田大介(徳島ヴォルティス)の40歳7カ月12日で、最年少は斎藤翔太(水戸ホーリーホック)の20歳11カ月29日、平均年齢は27.5歳となった。
ミニゲームのあとは11対11のゲーム形式(30分)が行われ、プレーを視察する各クラブの強化担当やスカウトが獲得を検討する際の材料にする。
松本、長野と渡り歩いた塩沢勝吾、35歳。
塩沢勝吾(AC長野パルセイロ)、35歳。
県内有数の進学校である上田高から山形大に進み、Jリーガーとなった異色の経歴を持つ。かつて、JFL、J2、J1へと躍進する松本山雅FCの象徴となったプレーヤーだ。Jリーグ通算197試合出場、34得点。配布された資料のアピールポイント欄には「ヘディング 泥臭さ」とあった。
「現役を続けたいと思ったので、トライアウトへの参加はすんなり決めました。最後までサッカー選手でいたい気持ちが勝り、自分では一線を引けなかった」
そう語る塩沢は、2015年松本を契約満了となったとき以来、今回で2回目の参加となる。
「この場に立てるのは選手に与えられた権利。すべてを使い果たしたあとであれば、どんな結果でも受け入れ、次に進めます」