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羽生結弦らに新たなライバル登場!?
カナダ選手権で輝いた16歳の新王者。
posted2015/01/28 10:40
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph by
AP/AFLO
1月19日から25日までの先週一週間カナダのキングストンでカナダ選手権が開催され、四大陸選手権(2月/ソウル)、世界選手権(3月/上海)の代表が決定した。
16歳のナム・グエン、カナダの新チャンピオンに!
カナダ選手権はパトリック・チャンが競技を休んでいる今季、大方の予想通り、現世界ジュニアチャンピオンのナム・グエンが初優勝を果たした。
現在まだ16歳のベトナム系カナダ人、グエンは子供の時から天才児と注目されてきた選手である。昨年10月にはシニアGPデビュー戦のスケートアメリカで、町田樹、ジェイソン・ブラウンに続いて3位に入賞。昨年の夏に4回転サルコウを降りるようになったばかりだというのに、驚くほど試合での成功率は高い。トロントでブライアン・オーサーコーチに指導を受ける彼が、このさきどこまで伸びていくのか、将来が期待されている。
2位は過去しばらく負傷からの回復に時間がかかっていた25歳のジェレミー・テン、3位には昨年に続いてリアム・フィルスが入った。昨年まで3年連続2位だったケヴィン・レイノルズは、本大会はSP後に棄権。今シーズンGP大会を靴のトラブルと負傷を理由に欠場していたが、カナダ選手権もSPでは12位に終わった。
四大陸選手権にはトップ3人が派遣されるが、世界選手権出場は今シーズンのカナダ男子は2枠しかないため、グエンとテンが出場する。
新たな顔ぶれが揃ったカナダ女子。
カナダの女子も、新たな顔ぶれが育ってきている。
昨年チャンピオンのケイトリン・オズモンドが怪我で今シーズン休養している中で、17歳になったばかりのガブリエル・デールマンが新チャンピオンとなった。
昨年ソチ五輪の代表にも選ばれたデールマンは、振付師のローリー・ニコルがプログラムを振付けて大切に育てている選手である。2位はロステレコム杯で3位だった18歳のアレーヌ・シャルトラン。3位は20歳のヴェロニク・マレが入った。四大陸にはトップ3人、世界選手権にはトップ2人が出場する。