フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
ゴールドは敗れ、J・ブラウンは初優勝。
全米フィギュア選手権、注目の結果に。
posted2015/01/30 11:00
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph by
Getty Images
カナダ選手権と同時期にノースカロライナ州グリーンズボローで開催された全米選手権。女子はアシュリー・ワグナーが2年ぶり、3度目となる優勝を決めた。
ベテランの意地を見せた23歳のワグナー。
昨シーズンの全米選手権では4位に終わるもソチ五輪代表に選ばれ、様々な物議を醸したワグナー。だが今シーズンの彼女の全米タイトルに異議を唱えるものは、誰もいなかった。フリーでは3ルッツ+3トウループを含む3回転を合計7回ノーミスで決めてみせ、ベテランらしい存在感で圧勝した。
このところ、華やかなグレイシー・ゴールドに圧倒されて注目度が下がっていたワグナーだったが、ギリギリで進出したGPファイナルではロシアの若手に混じって3位と健闘。そうやすやすとは引き下がらない、アスリート魂を見せつけた。
疲労骨折から回復したばかりのゴールド。
昨年の12月、左足の疲労骨折でGPファイナルを棄権したグレイシー・ゴールドはまだ本調子ではないのか、SP、フリーともにジャンプミスが出て2位だった。ジャンプ、スピンなど、どの技の質を見てもスケーターとして抜きん出た天性に恵まれている19歳のゴールド。だが競技者としての強さを身に付けて行くことが、今後の課題となる。
3位にはまだ15歳の新人カレン・チェン、4位はポリーナ・エドモンズだった。
ワグナーは世界選手権に集中したいと希望し、四大陸選手権はゴールド、エドモンズ、そしてサマンサ・セサリオの3人が出場。この中で日本選手の表彰台独占を阻むのは、誰になるだろうか。世界選手権にはワグナー、ゴールド、そしてエドモンズが派遣される。チェンは世界ジュニア選手権に出場する。