テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
テレビに映らない大谷翔平「いつもと様子が違う…」菅野智之から2打席連続ホームラン翌日“異例の走塁練習”番記者が一塁コーチに理由を聞くと
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柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph byJustin Edmonds/Getty Images
posted2025/09/15 11:06
9月の“ヒリヒリした戦い”に臨む大谷翔平とドジャース。テレビに映らない舞台裏とは
9月はナ・リーグ中地区最下位のパイレーツに3連敗を食らうなど1勝5敗スタート。地区首位は守っているが、チームに再び勢いをもたらすのは大谷だろう。大谷の顔を間近で見て、その思いを再び強くした。
その直後、デーブ・ロバーツ監督は試合前会見で、大谷の次回登板について明言を避けた。12日から始まるジャイアンツ戦での登板の可能性を問われると、こう話した。
「そうだと思うが、その後かもしれない。まだ決まっていない」
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そうはいっても、もう決まっているだろう――とその場にいる誰もが思っただろうが、まだ体調は100%ではないはず。球団は大谷の登板日の公表に関しては常に慎重な姿勢を貫いている。
“異例の走塁練習”…コーチに直撃すると
その後の試合前練習でのこと。ドジャースのフリー打撃中に大谷はグラウンドに現れると、二塁後方で見守っていたクリス・ウッドワード一塁コーチに向かって声を張り上げてから、左翼方向へ向かっていた。
左翼後方でいつものようにキャッチボールを行っていたが、いつもと様子が違う。40メートルほどまで距離を伸ばして再び20メートルほどに縮めると、同コーチに合図し、フリー打撃中の打者がスイングする度ににリードを取る。ハーフウェーまでリードを取ったり、さらにタッチアップを想定して何度もスタートを切った。フリー打撃終了が近づいていたため、キャッチボールを中断しての異例の走塁練習だった。約5分間、さまざまなパターンを反復した。同コーチに合図を送ると、再び左翼後方へ戻り、キャッチボールを再開した。
練習後にクラブハウスに戻る同コーチを直撃し、この練習の意図を聞いた。〈つづく〉

