海外の現場からBACK NUMBER
オリンピアコスが欧州タイトル獲得。地味でも勝たせる63歳の指導論とは。
posted2024/06/23 09:00
![オリンピアコスが欧州タイトル獲得。地味でも勝たせる63歳の指導論とは。<Number Web> photograph by Getty Images](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/2/3/1500wm/img_23c98024b6cff8134faf3e075d0012fb295666.jpg)
カンファレンスリーグ決勝ではフィオレンティーナの猛攻に耐えて、1-0で勝利
text by
![豊福晋](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/2/1/90/img_2187ca86cdd5254e0b0bc269f6b0af8d9103.jpg)
豊福晋Shin Toyofuku
photograph by
Getty Images
1年のうちに2つの欧州カップ戦で優勝したスペイン人監督がいる。ペップ・グアルディオラでもシャビ・アロンソでもない。ホセ・ルイス・メンディリバルは昨季セビージャを率い欧州リーグで優勝。今年2月にオリンピアコスの監督に就任すると、3カ月でチームをカンファレンスリーグ優勝に導いた。オリンピアコスにとってはクラブ史上初の欧州タイトルだった。
63歳のメンディリバルの監督としてのキャリアは長いが、経歴は地味で、陽の当たらないところを歩いてきた。欧州で名が知られ始めたのはこの1年のこと。1部よりは2部の監督――そう言われることも多いが、メンディリバル本人は「私はたしかに1部リーグの監督じゃない。サッカーの監督なんだ」と気にせずに進んできた。気取ることはなく、風貌も地味。マドリードの広場のバルで、午後にビールを傾けていてもいまだに誰にも気付かれないだろう。
![](https://number.ismcdn.jp/common/images/common/blank.gif)