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〈W杯初戦、守田英正が間に合わない?〉長友佑都も感心…堂安律の“鋭いドイツ考察+熱い決意”「全員がその覚悟はできている、と」 

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飯尾篤史

飯尾篤史Atsushi Iio

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photograph byKiichi Matsumoto/JMPA

posted2022/11/20 18:38

〈W杯初戦、守田英正が間に合わない?〉長友佑都も感心…堂安律の“鋭いドイツ考察+熱い決意”「全員がその覚悟はできている、と」<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto/JMPA

集合写真で笑顔の堂安律(24歳/前列右から2人目)。長友佑都(同左から2人目)もその発信力を認めている

長友も「俯瞰して全体を見られている選手が多い」と感心

 フランクフルトの中心選手である鎌田大地もこれまで何度も「勝てるチャンスは十分ある」と過大評価ではなく、冷静に語ってきた。

 そんな若い世代に感心するのは、川島永嗣に次ぐ年長者で36歳となった長友佑都だ。23歳のときに初めてW杯の舞台に立った自身と比べて、頼もしく感じているようだ。

「海外組が多く、普段から厳しい戦いを経験しているし、実際にバイエルンと戦ったり、CLに出場している選手たちもいて、落ち着いている。僕が初めてのときは自分のことしか考えられなくて、余裕がなかったんですけど、彼らはチームのこと、自分のこともそうですけど、俯瞰して全体を見られている選手が多いと感じます」

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 かつて、キャプテンの吉田麻也は若い世代とのコミュニケーションの難しさを吐露したことがある。20代前半の選手たちは、いわゆるZ世代。彼らとのジェネレーションギャップを感じずにはいられなかったようだ。

「僕はオリンピックにも出たから若い世代とはよく話すほうだけど、それでも難しさは感じた。よく聞くと、胸の内に熱いものを持っているんだけど、それがなかなか表に出てこないところがある。でも、彼らの思いに耳を傾けながら、うまくリードしていきたい」

 だが、惨敗に終わった6月のチュニジア戦を経て、9月シリーズでは若手を中心に活発な意見が出てディスカッションが白熱したという。W杯を前にチームは急速なまとまりを見せている。

「戦術と個人の犠牲心と言いますか」

 改めて、カタールでの初戦に向けて、堂安が熱を込めて語る。

「フィジカルで何とかなるなら、この一戦で体が潰れてもいいくらい走ります。ただ、プレスがハマらないとか、フィジカルでどうにもならないこともある。それでピンチを招くのはダメなので、戦術と個人の犠牲心と言いますか、チームに対してすべてを払う気持ちで前線の選手は走らなくちゃいけない。日本の選手全員がその覚悟はできていると思うので、フィジカルに関しても問題ないと思います」

 どちらかと言えば、若手の中では熱い言葉を口にするタイプだが、それでも堂安のこの言葉にはぞくっと来るものがあった。

 4日後、チームの戦術の整理と、選手個々の気持ちの高まりが高次元で噛み合ったなら、10試合に1回勝てるかどうかの、その1試合を手繰り寄せられるかもしれない。もちろん、口で言うほど甘いものでないことは、選手たちが百も承知だろう。それでも、と思わせる雰囲気が、チーム内に醸成しつつある。<つづく>

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