久保だったのでは、と私は思います。ワンチャンスを得点につなげる「1分の1のクオリティ」から判断すると、久保か堂安を残すことでスペインにストレスを与えることができる。そして、後半終了の時点で、久保は余力を残しているように見えたのがその理由です。もちろん、あくまでも結果論ですので、森保監督の判断を批判するつもりはありません。

延長前半にベンチに下がった久保建英　©Getty Images

メキシコ戦は難しくなる…？「大会を通して成長してきた」

　6日の3位決定戦では、メキシコと対戦することになりました。

　グループリーグでは2対1で競り勝ちましたが、その後のメキシコは南アフリカを3対0で下し、準々決勝では韓国を6対3で退けました。ベスト4入りまでは攻撃が機能して勝利を手繰り寄せましたが、ブラジルとの準決勝では守備陣が耐えて0対0からPK戦まで持ち込んだ。

　大会を通して成長してきた印象があり、準決勝敗退でモチベーションを失うチームではない。同じ相手に連敗したくないという気持ちもあるはずで、グループリーグよりも難しい試合が予想されます。

　一方の日本は、決勝トーナメントに入ってから得点をあげていません。だからこそ、ここでもう1試合真剣勝負ができるのは貴重な経験になる。メキシコを下して3位になれば、苦しんだ2試合を糧に成長したと言える。このチームの集大成としてメダルを獲ってほしいですし、それが、来年のカタールW杯への第一歩となるはずです。

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