SCORE CARDBACK NUMBER
指導者となった矢先の訃報。
弟クリスへ姉から決意の言葉。
~日本のスケート界を背負って~
posted2020/04/25 08:30
text by
野口美惠Yoshie Noguchi
photograph by
Getty Images
アイスダンスで五輪に3度出場したクリス・リード氏が3月15日、30歳の若さで急逝した。心臓突然死だったという。姉のキャシーと共に、1月から関西空港アイスアリーナで若手育成のスクールを始めたばかりだった。
クリスとキャシーが初めてスケート靴を履いたのは'92年、2人が3歳と5歳の時。二子玉川の屋外スケート場だった。米国人である父の転勤で米国、香港、オーストラリアと移住しながらもスケートを続けた。転機となったのは'05年。荒川静香や高橋大輔を指導していたニコライ・モロゾフのチームに加入すると、一気に才能を開花させ、'06年全米選手権でノービス部門のチャンピオンに。母が日本人のため、関係者の薦めで日本代表へと移籍した。