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田中正義獲得でドラフトは満点か?
ソフトバンクに潜む“中継ぎ問題”。 

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田尻耕太郎

田尻耕太郎Kotaro Tajiri

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photograph byHideki Sugiyama

posted2016/10/26 17:00

田中正義獲得でドラフトは満点か?ソフトバンクに潜む“中継ぎ問題”。<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

セットアッパーの森は3年連続50試合以上登板、防御率も2点台をキープした。ただ“勤続疲労”を考えれば、新たな人材を確保する時期だったかもしれない。

3連覇を逃した陰の要因は中継ぎの不安定さだった。

 今年、パ・リーグと日本シリーズの3連覇を逃したホークス。その敗因は様々挙げられている。シーズン終盤に和田毅と柳田悠岐という投打の軸を欠いたのは確かに痛恨だったし、打線はシーズンを通して迫力不足だった。だが、それ以上にずっと気になっていたのは、中継ぎ陣の不安定さだった。

 ホークスの持ち味は強固な勝利の方程式にあったはず。それでなくても、現在のプロ野球では“ブルペンのチカラ”がそのままチーム順位に反映されると言っていいほど重要なポジションを担っている。それが、今季はあまり感じられなかった。

 だから即戦力新人――かといって、その彼が来季のブルペンの屋台骨となるかと言われれば、そんな都合のいい話はないだろう。ましてやドラフト下位である。それでも、ホークス球団には攝津正('08年5位)、三瀬幸司('03年7位)といった好例もあった。少なくとも“姿勢”を示してほしかったわけである。

来季のブルペンは、どのような布陣で臨むのか。

 だが、今さら無いものねだりをしていても仕方がない。では来季のブルペンは、どのような布陣で臨むのだろうか。


 まずは2連覇を果たした昨シーズンと今シーズン、主な救援陣の成績を比較する。(※カッコ内は年齢)

サファテ(35) '16年 64試合 0勝 7敗 43S 8H 防御率1.88
         '15年 65試合 5勝 1敗 41S 9H 防御率1.11

五十嵐亮太(37)'16年 33試合 0勝 1敗 7H      防御率3.62
         '15年 54試合 3勝 1敗 2S 31H 防御率1.38

森唯斗(24)  '16年 56試合 4勝 3敗 1S 14H 防御率2.98
         '15年 55試合 5勝 2敗 16H       防御率2.69

バリオス(28) '16年 11試合 0勝 2敗 3H         防御率7.82
         '15年 30試合 0勝 2敗 1S 20H 防御率3.18

森福允彦(30) '16年 50試合 2勝 1敗 16H    防御率2.00
         '15年 32試合 0勝 2敗 14H    防御率5.82

スアレス(25) '16年 58試合 2勝 6敗 1S 26H 防御率3.19
         '15年 ――――――――――――――――――

【次ページ】 守護神は来季もサファテで決まりだが、問題はその前。

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