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車いすテニス・国枝慎吾がナンバー1である理由。
~全仏単複2冠、次は完全制覇を~
posted2015/06/26 10:00
text by
吉松忠弘Tadahiro Yoshimatsu
photograph by
AFLO
車いすテニスの男子シングルスで、世界1位の国枝慎吾(ユニクロ)が、全仏で単複2冠を達成した。1月に行われた全豪に続き、四大大会で2大会連続、すべての種目を制したことになる。
「今、最も充実している。心技体がそろってきた」。しかし数々の歴史を塗り替えてきたその国枝でさえ、実は成し遂げていない大記録がある。
車いすテニスの現在の四大大会は、'09年に制定された。一般の四大大会すべてが車いすテニスを種目として採用し、シングルスは、開催時点での世界ランク上位8人、ダブルスは上位4組しか出場権がない最高峰に位置づけされた(ウィンブルドンだけはシングルスを種目に加えていない)。国枝はまだ、年間で四大大会すべての種目を制したことがない。