SCORE CARDBACK NUMBER
CRTマシン混走で、
新時代を迎えるモトGP。
~問われる最高峰クラスの在り方~
text by
遠藤智Satoshi Endo
photograph bySatoshi Endo
posted2012/01/09 08:00
昨季は勝利こそなかったが、随所で可能性を見せたスズキ。それだけに休止は惜しまれる
長期化する世界経済の低迷の中で、モトGPの参戦体制を2台から1台へと縮小させていたスズキが、'12年から2年間の参戦休止を決めた。そのほかにも、資金繰りの厳しさから1台体制にするチームがいくつかあり、今季のモトGPクラスに参戦するワークスマシンは、計12台と過去最低の台数となる(ホンダ、ヤマハ、ドゥカティの3メーカーがそれぞれ4台ずつ)。
'08年にはカワサキが撤退。それに続くスズキの縮小/休止に代表されるように、モトGPクラスはこの数年、慢性的な参加台数の不足に悩んできた。グランプリを運営統括するドルナはその問題を解消するために、これまでプロトタイプのマシンのみで戦ってきた最高峰クラスに、今季から量産車のエンジンを搭載するCRTのマシンを参加させることにした。