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サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
森保ジャパン「W杯のサプライズ候補」は誰なのか?「高さは普遍的なオプション」191センチ“20歳FW”に期待したい理由「あと1点がほしい場面で…」
text by

戸塚啓Kei Totsuka
photograph byKiichi Matsumoto
posted2025/11/25 17:01
ケガ人が多く「ベストメンバー」を組むことが難しかった2025年の日本代表。その一方で、多くの新戦力が台頭した
日本代表に加えたい「高さ」という武器
ボランチは守田英正が離脱中だが、佐野海舟が完全に計算できる存在となった。キャプテンの遠藤航と鎌田大地、それに田中碧の4人で、W杯の連戦に対応可能と判断する。
2シャドーは南野拓実と久保建英がスタメンの有力候補で、ウイングバックの堂安、三笘薫、中村敬斗をスライドさせることもできる。鎌田もこのポジションの適性を持つ。現状で不足はない。
FWは序列最上位の上田綺世、スピードスターでウイングバック起用も視野に入る前田大然は、現状のコンディションならW杯出場をつかむはずだ。人数的には少なくとももうひとり、他のポジションとの兼ね合いであと2人を、招集することができる。
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FWは「その時の調子」が選考に反映されやすい。ジーコがドイツW杯へ連れて行った巻誠一郎、アルベルト・ザッケローニがブラジルW杯で約2年ぶりに電撃復帰させた大久保嘉人は、いずれも前年のJリーグから結果を残していた。Jリーグか海外かを問わずに、所属クラブで得点を積み上げたFWは選考の対象となっていく。
そのうえで言えば、これまで日本代表がW杯で取り込んでこなかった「高さ」を、攻撃の武器に加えたいのである。
カタールW杯後の日本代表は、4バックと3バックのどちらでも戦える戦術的柔軟性を追求してきた。5バックではなく3バックで、世界の強豪と殴り合える準備をしてきた。11月のボリビア戦後、主将の遠藤は今後の見通しをこう語る。
「相手によってサッカーを変えなきゃいけないというのをみんなが理解して、積み上げてきたものがいまこうやって出せている。あとは来年3月の2試合とW杯で、これまでと同じように持っているオプションを状況に応じて使っていく。それぞれの試合でどれを使っていくか、みたいな作業になっていくと思います」
現在の日本代表で、「高さ」はオプションとなっていない。アジアの戦いと対世界のテストマッチでは、パワープレーが必要なかったからそれも当然だろう。

