- #1
- #2
サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
森保ジャパン「ケガ人続出の2025年…じつは新戦力が充実」“積み上げ”を徹底検証「あの選手をシャドーに…」W杯でカギを握る“意外な起用法”とは?
posted2025/11/25 17:00
3連勝で2025年を締めくくったサッカー日本代表。森保一監督はW杯本大会に向けてどんなチームを思い描いているのか
text by

戸塚啓Kei Totsuka
photograph by
Asami Enomoto
ケガ人続出でも…戦力不足を感じさせない理由
W杯まで残り7カ月となり、チームはほぼ固まった。
日本代表が11月14日のガーナ戦、同18日にボリビア戦に勝利し、2025年の活動を終えた。10月のブラジル戦から3連勝となり、アジアの枠から飛び出した9月以降の6試合を3勝2分1敗で終えたことになる。
25年は各ポジションにケガ人が多く出た。
ADVERTISEMENT
最終ラインではカタールW杯代表の冨安健洋が長期の戦線離脱中で、伊藤洋輝も約8カ月ぶりにクラブで復帰したばかりだ。彼らの不在を埋めていた町田浩樹と高井幸大も、6月を最後に招集外となっている。
中盤では守田英正が、3月のバーレーン戦を最後にプレーしていない。三笘薫も25年は3試合の出場にとどまった。
GKにもケガ人が出た。2024年のアジア杯後は森保一監督のファーストチョイスだった鈴木彩艶が、11月の2試合を欠場した。
誰かが戻ってくれば、誰かが離脱するという繰り返しである。その時々のベストメンバーで戦うことができた試合が、25年は1試合もなかったと言うことができる。
それでも、現在の日本代表は戦力不足を感じさせていない。
森保監督はかねてから、ふたつの視点で「積み上げ」を進めてきた。
ひとつ目は「主力の底上げ」である。ベースとなるメンバーで試合を重ねることで、チームとしての練度を高めていくことを目ざした。最終ラインとボランチ、ボランチとウイングバックなどのブロックごとの連係も、試合を重ねることで成熟度を深めていくことを意図した。
ふたつ目は「新戦力の発掘」である。
W杯本大会での上位進出を目指すなら、実力の変わらないチームをふたつ持ちたい。森保監督も「目指すのはダブルチームではなくトリプルチームぐらい」と話している。北中米W杯はカタールW杯にはなかった移動と時差を克服しながらの戦いであり、個々の疲労を分散するためにも自信を持って送り出せる選手を各ポジションに2人揃える必要がある。そのために、新戦力の発掘は欠かせなかった。

